<今日の一枚と一句>「その64(2026.09.03~09.14」

【 偲ばるる 北前船や 葉月風 】(しのばるる きたまえぶねや はづきかぜ)}
金沢市の北西に位置する大野港に「お台場公園」があります。
直ぐ傍に「からくり記念館」があり、文政の頃に医師でもあり、洋算を教えながら「ゼンマイ仕掛けの蛙」や「水素ガスで飛ぶ鶴」、「ライター」、「ピストル」などを発明したと言われる「大野弁吉」のあれこれを知ることが出来ます。
この公園に設置された「北前船風」のモチーフから「カタカタ音」が聞こえたので注目すると、船の帆が金属の鎖で作られていて、それが海風に揺らされて鳴る音であることがわかりました。
北海道までの海路往来、当時の苦難に思いを馳せた次第です。
※1「葉月風」: 9月(陰暦の8月)上旬から10月上旬の頃に吹く風
※2「大野弁吉」: 1861年京都に生まれた(文中記載の)発明家、西洋医学、理化学、天文学、絵画、彫刻、蘭学を学び対馬、朝鮮にも渡ったとされる
《2026.09.02撮影・09.03投稿》

【 大筒に 秋雨満たし 浜しずか 】(おおづつに あきさめみたし はましずか)
金沢市の大野港に設置されている「御台場の大筒」には、先日来の豪雨により、砲身の中は雨水で満たされていました。
ここ「大野御台場」は、鎖国が黒船の来航によって騒然としてきた文政4年(1607)頃、幕府は加賀藩に対し海防を厳にするよう命じました。
同14年(1817)に藩が海岸の要所に「御台場」を築き、その後「寺中御台場」や「「畝田御台場」のほか「金石御台場」を造成し、新式の「大小砲」を採用・造成して海の守りに努めました。
訪れた時は砲身の中に雨水が満たされていて、海が凪いでおりとても静かで、平和のありがたさを感じたひとときでした。
※「大筒」: 大砲のこと
《2026.09.02撮影・09.04投稿》
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【 駅降りて 秋空仰ぐ 悠の塔 】(えきおりて あきぞらあおぐ ゆうのとう)
JR金沢駅の「金沢港口」を出ると真っ青な秋の空が迎えてくれました。
これと反対側出口「兼六園口」は「鼓門」が有名ですが、この出口エリアには新たな発見をすることが多く驚きます。
構内には巨大なモニュメントが建っていて、「金沢市制百周年記念事業」の一環で1991年に建てられたことがわかりました。
地元出身の造型作家「蓮田 修吾郎」氏の作品で「悠よう」(ゆったりと風に舞い上がる)の意味だとか・・・。
この形は「石川」と言う文字、カタカナの「カナザワ」、「能登半島の形」等々、市民、観光客それぞれの捉え方も様々ですが、訪れた際にはぜひ旅の記念の「パシャリ!」をお忘れなく!!
※1:「悠の塔」: 「ゆうよう」と名づけられた「塔」のこと
※2「鼓門」: 先に投稿の文参照
《2026.09.05撮影・投稿》
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【 秋澄みて 散歩の路の 伸びにけり 】(あきすみて さんぽのみちの のびにけり)
天気予報では時々雨となっていたものの、昼頃には眩しい位の陽が射すほどに晴れて、散歩日和となりました。
市内尾張町の一角に「旧博労町」と書かれた標柱が建てられていて、古い店舗風の建物が見えたので説明書きを読んでみることにしました。
「寿屋」(金沢市指定保存建造物)藩政期末期の建築で、元は羽二重問屋だったとのこと。
典型的な町家建築で黒瓦が綺麗で三階を持つ落ち着いた重層性が見事な調和を魅せています。観光客の撮影スポットとしても人気のある場所かと・・・。
いつもより距離と時間がかなり伸びた「ぶらり散歩」でした。
※1「寿屋」: 先に投稿の文参照
※2「旧博労町」: 「きゅうばくろうちょう」先に投稿の文参照
《2026.09.07撮影・投稿》

【 夫婦獅子 茶屋の景色に 白露かな 】(めおとじし ちゃやのけしきに はくろかな)
9月に入ったかと思っていたらもう既に一旬が過ぎようとしています。
暑い暑いと言っていたのはつい先日まで、全国的に秋雨前線を境として流れ込む湿った空気の影響で全国各地が豪雨・土砂災害のの被害のニュースも多くなってきて・・・。
西茶屋街にある「資料館」前に展示されている「夫婦獅子」が通りを歩く観光客を眺めているような・・・。
この獅子をカメラに収める人も多く、また入場料無料の資料館は、大正時代の地元ベストセラー作家「島田清次郎」関係の資料と茶屋街の平均的な座敷模様が展示されていて、なおかつ観光ボランティアガイド「まいどさん」が常駐しております。
申し出れば、詳しい館内説明及び周辺地域の観光案内をお願いすることが出来ます。(無料)
※1「西茶屋街」: 先に投稿の文参照
※2 「白露」: 二十四節季一つ(9月7日頃)草木の露が秋の到来を感じさせる
《2026.09.08撮影・09.09投稿》

【 三の丸 見上げし空に 鱗雲 】(さんのまる みあげしそらに うろこぐも)
秋は空の雲が知らせてくれるようです。
金沢城の三の丸広場から空を見上げると、すっかり秋の雲になっていました。
最近「朝散歩」に出かけてもあまり汗をかかなくなったように感じ、本来季節の移り変わりは(体感)肌で感じますが、さすが真夏日とはならない気温だと、ついつい散歩の歩数も伸びて・・・。
この数年の様子では「日本の四季」から「日本は二季」となった。春と秋がなくなり、夏と冬のみ・・・・。
生態系への影響も少なからず発生していると・・・少し寂しく感じます。
※1「三の丸」: 金沢城「三の丸広場」のこと
※2「鱗雲」: 「うろこぐも」「鰯雲」「鯖雲」と同意
《2026.09.10撮影・09.11投稿》

【 爽籟や 文人の路 歩みゆく 】(そうらいや ぶんじんのみち あゆみゆく)
金沢が輩出した「明治の三文豪」の一人「室生犀星」など「西茶屋街」の近郊には多くの文人に関する逸話が残っていて今に伝わります。
このエリアにある「観光駐車場」に彼達の功績紹介や関連施設MAP等が掲出されていて、ここに足を止める人も多く見かけます。
彼らが当時通ったであろう路は、今も大きく変わることなく残っている金沢の街並み・・・。
作品に出てくる当時の時代背景、登場人物や風景に思いを馳せながらゆっくりと訪ね歩くことも楽しい旅の思い出になるのではないかと・・・。
※1「爽籟」: 秋風の爽やかな響き
※2 「掲示板の登場人物」: 「室生犀星」「島田清次郎」「中原中也」「松を芭蕉」など
《2026.09.12撮影・投稿》

【 日暮れてや 石川橋に 秋の段 】(ひくれてや いしかわばしに あきのだん)
最近は、日の暮れがすっかり早くなって、夕陽を楽しむ時間が少なくなりました。
金沢城と兼六園のライトアップが行われる案内板が設置されています。
「秋の段Ⅰ」は9月19日(土)~22日(火祝)まで、「秋の段Ⅱ」は11月から始まる旨の案内立て看板が設置されました。
毎年恒例となったこのイベントを楽しみにされている市民・観光客も多いと聞きます。
※1「石川橋」: 兼六園から金沢城石川門(搦手門)に架かる橋
※2「秋の段」: 「金沢城・兼六園」のライトアップ(入城無料)イベント
《2026.09.13撮影・投稿》

【 能登思う 人の情けや 秋燈 】(のとおもう ひとのなさけや あきともし)
能登半島地震発災で甚大な被害を被った地域に日本各地から暖かい支援を頂きました。
心からののお礼と更なるご支援を賜りたく始めたこの自作HP、今年の11月には投稿回数1000回、投句1000句、投稿写真1200枚を超える予定です。
現在能登の復旧は道半ば、復興はまだまだの感がありますが、このことをより多くの方々に知っていたたき「能登を忘れないで」との願いを込めて日々更新投稿を重ねております。
今年の2月(本格的稼働は3月)に「INSTAGRAM」と、このHPとの連動を試みたところ、約半年間でフォロワー数3000人を超えることが出来ました。
皆様からの励ましの声など沢山いただきました。更に継続更新していきたいと思います。ありがとうございます。
※「秋燈」: 「あきともし」夜の長い実りの秋の灯火のこと
《2026.09初旬撮影・09.14投稿》

2026年9月16日(水)以降「その65」に移ります
