<今日の一枚と一句>「その54(2026.03.25~04.07)」

【 梅散るや 長谷池ながむ 茶の湯かな 】(うめちるや はすいけながむ ちゃのゆかな)
来客があったので、兼六園を案内する途中、園内にある「時雨(しぐれてい)」で一休みすることにしました。
園内にある「梅林」やこの庭に咲く梅の花はそろそろ終わり、あとは桜の開花を待つばかりとなりましたが、庭にある「長谷池」を眺めながら頂くお抹茶と上生菓子は、また格別のお味と時間・・・。
訪れた観光客のお話では、もう既に「兼六園」や「金沢城公園」の桜は開花していると思っていたが、まだ少し先になるようで残念・・・・と。
ゆったりとした時間を過ごした後、残りの園内散策に向かいましたが、午後からの天気具合が少し気になる曇り空となって来ました。
※1「ながむ」: (古語)景色や状況を広く見渡す、眺望するという意
※2「長谷池」: 池の周辺エリアには「梅林」「舟之御亭」など見どころも多い
《2026.03.25撮影・投稿》
《お願い》
【これから先の投稿画像を表示するには、ここを「CLICK」と言う場所を「CLICK」又は「タップ」してください】

【 供え酒 宇多須の社 春社かな 】(そなえざけ うたすのやしろ しゅんしゃかな)
春の社日(春分の最も近い戌の日)、今年は3月25日が「春社」となりました。
加賀百万石の租、「前田利家公」を祀る「宇多須神社」に詣でると、朝の時間帯であったためか人影もなく、ただただ凛とした空気感・静かな時間が流れています。
この神社は養老二年(718)に「多間天社」として創建されたという記録があり、人気観光地のひとつ「ひがし茶屋街」に近いこともあり、訪れる参拝者も多い社です。
境内にある桜の木も蕾が膨らみ始めています。満開ともなればきっと多くの参拝者が訪れることでしょう・・。
※1「供え酒」: 献上酒のこと
※2「春社」: 秋の「社日」は「秋社」となる
《2025.03.25撮影・03.26投稿》


【 春日傘 風に揺れゆく 人の波 】(はるひがさ かぜにゆれゆく ひとのなみ)
快晴に恵まれた一日、金曜日の午後兼六園と金沢城を散策しました。
ここに来て観光客の姿がとても多くなった感じがします。年度替わりで忙しいのかと思っていましたが、経理帳簿などの処理はOA化が進んだおかげで昔ほどのことはないとか・・。
カラフルな日傘をさす若い女性の姿がとても多く目立ちました。紫外線・日焼け防止対策なのでしょうか・・・。
桜の開花宣言は今週末から日曜日辺りが予報されていますが、ライトアップされた夜桜見物なら日焼けの心配もない?ので、沢山のの女性たちが出かけることでしょう・・・。
※「春日傘」: 紫外線対策の傘(カラフルな傘も春らしいが、黒色も多くなった)「日傘」だけなら夏の季語となる
《2026.03.27撮影・投稿》

【 水草生う 蕾の影の 揺れにけり 】(みくさおう つぼみのかげの ゆれにけり)
金沢城への入城の方法は沢山あります。「黒門口」から入り、「切手門」から「四十間長屋跡」方向に向かうとお堀沿いには桜並木が続きます。
まだ蕾の様子ですが、お堀には既に「終え始め生え始めていて、まるで桜の開花を待っている様にうつります。
最近は降雨量が少なかったせいか、お堀の水嵩は少な目ですが、並木の桜木が水面に写つり、開花への期待が膨らみます。
今日の「ぶらり散歩」は「兼六園」と「金沢城」をゆっくり歩き、万歩計の数字は一万歩を随分とオーバーしましたが、疲れより(爽やかな汗を流したことによる?)爽快感を得てのご帰宅・・・晩酌の量が増えそうです。
※1「水草生う」:「金魚藻」「蛭蓆」「河骨」などの水草が生えること
※2 「切手門」「四十間長屋」: 先に投稿の文参照
《2026.03.28撮影・投稿》

【 春の滝 まどろみ落つる 瓢池 】(はるのたき まどろみおつる ひさごいけ)
今日の兼六園は晴れて気温も上がり絶好の散歩日和となりました。しかし、この時期特有の「花曇り」? 花粉が飛んでいるのか黄砂が飛来したかのように、全体的にぼんやりとしています。
お昼ご飯の後、蓮池庭エリアに入ると「瓢池=ひさごいけ」にリズミカルに流れ落ちる「翠滝=みどりたき」手前には「海石塔」が建っていて腰を降ろす場所もあり一休み・・・。
人の流れが多いことから「昼寝」とはいかないまでも、睡魔に襲われそうになりました。
ちなみに「海石塔=かいせきとう」は「六重の石塔」で、虫食いの海の石に似ていることからこの名が付いたとか・・・。
もともとは「玉泉院丸庭園」にあった塔の一部をここに移したと言われています。また、「塔を重ねる数は奇数」であるのが基本?で、偶数の塔は希であるとか・・・。
※1「春の滝」: ここでは「翠滝」のこと
※2「瓢池」: 蓮が生育していた沼地を池とした、浮かぶ島の形が瓢箪に似ていることから命名されたとのこと
《2026.03.29撮影・投稿》

【 トラックに 風のみ疾る 初桜 】(トラックに かぜのみはやる はつざくら)
金沢市営陸上競技場(金沢市弥生3丁目)は日本陸連公認の一周400mの全天候型トラックです。
この競技場を取り囲むかのように「ソメイヨシノ」が約100本植えられていて、満開が待ち遠しいところです。(「金沢桜100選」の一つ)
ようやくポツリポツリと開花した桜が見え始めましたが、開花宣言にはもう少し時間が掛かるかと・・・。
学生や社会人が異動する時期、満開となる頃には今年度のスタート、陸上競技種目の熱戦レースが繰り広げられることでしょう・・・。
※1「疾る」: 疾走するの意
※2「初桜」: その年初めて咲いた桜
《2026.03.30撮影・投稿》

【 夜桜や 待たせてゐたる 連地門 】(よざくらや またせて(ゐ)いたる れんちもん)
兼六園の無料開園日(期間4月2日~8日)が発表されました。
常時65才以上(年齢証明出来れは)は入園無料(国の内外を問わず)となっていますが、この期間はすべての方が無料となります。
3月中に訪れた観光客は、既に開花宣言があって夜桜にも・・・と考えていた方も多かったようですが、少し早かったようです。
30日は24℃を超えたところもあった石川県内の気温で、一気に開花・・・と期待しましたが、31日は時々強く雨が降るとの予報でした。
ちなみにここ「連地門」は「兼六園の夜桜」鑑賞の入園口となります。藩政時代はお殿様等重鎮のみが入園できる出入口だった?とか・・・。
せっかく咲いた桜、天候に恵まれて少しでも長く楽しませてくれることを祈るばかりです。
※1「ゐたる」: 古語の「居る」文語「たり」が合わさった表現、「まだ咲かぬ桜、まだ始まらぬ夜桜入園、しかし人はもう集まり始めている」という様
「連地門」: 先の投稿文参照
《2026.03.30撮影・投稿》

【 にし茶屋に 三味の音して 花ほぐる 】(にしちゃやに しゃみのおとして はなほぐる)
金沢観光の人気スポットの一つ「にし茶屋街」の通りには「ぼんぼり」が立てられ、桜の開花を待つばかりに整っています。
近くの「妙立寺=忍者寺」にある枝垂桜(しだれ桜)の写真が地元新聞に掲載されていて、そろそろ見頃とか・・。
茶屋街の通りのはずれにある「検番」の二階付近から「三味線」や「太鼓」の音などが時折聴こえてきました。たぶん普段のお稽古事が始まったのかと思い耳を澄ますことに・・・。
ひがし茶屋街や「主計町茶屋街」とは少し異なり、ここの茶屋街を訪れる観光客数は、比較的少なめとなりますが、その分情緒のある雰囲気をゆっくり味わうことが出来るかと・・・。
※1「花ほぐる」: まだ満開ではないが(桜の)蕾が緩んでいく様子
※2「検番」: 先に投稿の文参照
《2026.03.31撮影・04.01投稿》

【 誰がために 植えし桜や 橋映ゆる 】(たがために うえしさくらや はしはゆる)
金沢市郊外の「内灘町」は日本海に沈む夕陽がとても綺麗で、特に河北潟放水路に架かる全長344mの「内灘大橋=サンセットブリッジ」は町のランドマークとなっています。
日没からライトアップされ、全国有数のラブパワースポットとしても人気のある場所です。
この橋が完成したのは2001年(平成13年)ですが、河北潟に飛来する白鳥と雪吊りがイメージされたデザインであるとか・・・。
この橋を河北潟方向から眺めると沢山の桜の木が植えられていて、毎年この頃には撮影スポットのひとつとして訪ねることにしています。
橋の完成する前からここには桜が植えられていたのですが、架橋計画を知ってか知らずか定かではありませんが、今年も綺麗な桜を観ることが出来ます。(先人に感謝)
天気具合にもよりますが、夕暮れ時はまた別のアングルでより綺麗に撮ることが出来るかもしれないですね。
※1「誰がために」: 誰のためにの意
※2「ライトアップ時間帯」: 季節等により異なるので情報の事前取得をお薦めします
《2026.04.02撮影・投稿》
《お願い》
【画像を表示するにはここを「CLICK」してください】

【 夜桜や 待つ人ありて 切手門 】(よざくらや まつひとありて きってもん)
金沢城内の桜はまだ八分咲きですが、4月2日から8日まで「兼六園の無料開放」や「ライトアップ」がされることもあって、夜桜を楽しむ人も多くなります。
午後三時頃に撮影した「切手門」にかかる桜もとても綺麗です。
若いカップルに道を尋ねられた後、この門の名前を聞かれたので答えると、スマホで別のカップル(と思われる)とここを待ち合わせ場所に指定したようです。
別々に腹ごしらえをしてから、ここで落ち合う様子・・・。
明日から二日間の天気予報では少し崩れるようなことでしたが、今日の桜人にはとてもラッキーな日となったことでしょう。
※1「切手門」: 先に投稿の文参照
※2「桜人」: 桜を観る人のこと
《2026.04.03撮影・投稿》
《お願い》
【画像を表示するにはここを「CLICK」してください】

【 耳澄まし 異国詞や 紅枝垂れ 】(みみすまし いこくことばや べにしだれ)
金沢城大手掘の水面に沢山の桜が映り、そぞろ歩く人の波が途切れることはありませんでした。
桜並木の途中には「紅枝垂れ」とおぼしき桜も混ざっていて、特に外国人に人気があり、皆さん決められたかのようにここで写真を撮っていました。
英語、フランス語、スペイン語・・・沢山の異国言葉(詞)が聞こえてきます。
桜を愛でる言葉なのか、被写体の撮影ポーズの注文なのか理解できないまでも、静かに耳を傾けてみることにました。
桜の花も自分と同じように耳を傾けているかのように思えてきて・・・。 時折吹く優しい風に枝が揺れて、まるで頷く仕草であったのか、はたまたお辞儀をしていたのか・・・と。
※1「紅枝垂れ」: エドヒガン系の枝垂れ、枝いっぱいに垂れ下げて咲く桜
※2「大手掘」: 先に投稿の文参照
《2026.04.03撮影・04.04投稿》

【 友禅の 名残し川や 桜かな 】(ゆうぜんの なのこしかわや さくらかな)
金沢市「ひがし茶屋街」横を流れる「浅野川」は、かつて「友禅流し」が日常的に行われていた川です。
現在は行われていませんが、イベント的に実施された時、全く偶然にその状況を拝見させてもらったことがあり、とても感動したことを思い出しました。
この川の両岸には桜並木があって、ほぼ満開の情景を見ることが出来ます。今日は日曜日で観光客の姿も多く、観桜にご満悦の様子でした。
昨晩の強い風雨で心配しましたが、全く影響がなかったようで、安心しました。
※1「友禅」: 加賀友禅のこと
※2「浅野川」: 先に投稿の文参照
《2026.04.05撮影・投稿》

【 花蔭に 栄華をしのぶ 大手門 】(はなかげに えいがをしのぶ おおてもん)
金沢城の正門「大手門」は今は残っていませんが、石垣に使われた城一番の大石が当時を偲ばせ、加賀百万石の正門の姿を想像したくなります。
土日程ではありませんが、団体の観桜会やツアーバスに乗った海外からのお客様も多かった城内、お目当てはもちろん桜・・・・。
石川門(搦手門=裏門)に比べると大手門から入城する人数は少ないですが、新丸広場から「河北門」へと続く広大な敷地・空間がよりイメージを膨らませます。
ちなみに、「花陰」とは、花がつくる日陰や花の下の暗がりを示す語で、実際(物理的)の影だけでなく、花の下で交わ差れる逢瀬や情緒的な雰囲気をも含んで用いられる表現となります。
※1「花蔭」: ここでは「桜」の花のこと
※2「河北門」「石川門」: 先に投稿の文参照
《2026.04.06撮影・投稿》
《お願い》
【画像を表示するにはここを「CLICK」してください】

【 門前に 文庫帯立つ 桜かな 】(もんぜんに ぶんこおびたつ さくらかな)
金沢城への登城口のひとつ「甚右衛門坂」から門を潜ると、若い女性が二人立ち話をしている光景に出会いました。
サクラの開花宣言から少し時間が経ちましたが、品種によって異なるのか相当の期間咲いて魅せてくれています。
サクラの花も綺麗でしたが、着物を「文庫帯」で締めて着こなしていた女性たちも、花に負けない位綺麗な人達でした。
やはりこの季節、日本人は特に和服姿がとてもよく似合う気がしました。
※「文庫帯」: 「一重文庫」「二重文庫」と結び方によって呼び方が異なる結び方の種類
※「甚右衛門坂」: 先に投稿の文参照
《2026.04.06撮影・04.07投稿》

2026年4月8日(水)から「その55」に移ります
