<今日の一枚と一句>「その44(2025.11.05~11.18)」

【 時雨月 木の葉の彩の 妖しけり】(しぐれづき このはのいろの あやしけり)

 「長町武家屋敷跡」界隈にあるお庭、低木から高木までそれぞれが織りなす秋から冬への衣替えの様子が見られます。

 空の青さとのマッチングは、毎年同じようであっても前日の天候の具合や気温の高低差によって、「紅葉(黄葉)」の進み具合が変化します。

 少し大きめの飛び石畳の白さと、日当たりや日陰の占める割合も鑑賞には重要なポイントとなっていて、写真撮影のタイミングが微妙です。

 「山法師」や「イロハモミジ」など、お庭造りの定番となる木々をどのような配置・位置に植えるか等については、それらの成長具合や剪定時期などによっても大きく変化することから、事前の設計が大事です。

 まだまだたくさんの紅葉スポットがあって、まわり切れるか・・・などと。今の季節を楽しんでいます。


※1「時雨月」: 11月「神無月」の別称
※2「長町武家屋敷跡」: 先に投稿の文参照



《2025.11.05撮影・投稿》






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【 小春日や 加法混色 切手門 】(こはるびや かほうこんしょく きってもん)

「切手門」は、金沢城公園に残る江戸時代に建てられた建造物の一つで、現在は「第六旅団司令部跡(建物の一部が今も残る」への出入り口となる位置に設置されている門です。

 この周辺にはたくさんの木々が生い茂り、今の時期には、どの位置からの眺めも絵になり、多くのカメラマンが訪れています。

 風もなく、ぽかぽかと暖かい日となりました。まさに「小春日和」の表現がピッタリとくる日になりました。

 正面に見えるのは「切手門」少し右側に見える建物は「石川県金沢城・兼六園管理事務所」です。

 ここしばらくの予報では、晴れる日が多いとか、ぶらり散歩にはもってこいの条件がそろっていて、カメラを持ってお出かけされることをお薦めします。

 ちなみに、「加法混色」とは、複数の色の光を重ね合わせることで、別の色を生成する方式として、コンピュータグラフィックスやウェブカラーの指定に用いられるなど、最も基本的な表現形式として多方面に利活用されています。

 写真ではなかなか表現が難しい「混ざりあった色合い」を自然界ではいとも簡単に魅せてくれています。


※1「小春日」: 11月頃のぽかぽかとした陽気の日和のこと「小春日和」「小春空」とも
※2「加法混色」: 文中説明の通り、反対語:「減法混色」
※3「切手門」「第六旅団」: 先に投稿の文参照


《2025.11.05撮影・11.06投稿》




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【 瑞龍寺 空の青さや 秋深し 】(ずいりゅうじ そらのあおさや あきふかし)

 国宝「高岡山 瑞龍寺」(富山県高岡市関本町)に行ってきました。

 名匠山上善右衛門による禅宗様寺院建築で、利長公の代より前田家の信任厚く、能州一の宮「気多大社」加州「那谷寺の講堂」、小松の「天満宮」など多くの建築を命ぜられた名匠によるもの。

 晴天に恵まれた日であり、中学生の課外授業など多くの参拝者が訪れていました。

 国宝の「仏殿」「山門」「法堂」のほか、重要文化財の「総門」「石廟=せきびょう」「禅堂」「大庫裏=おぐり」「大茶堂」など、厳粛かつ整然たる伽藍構成の数々は見事です。

 陰に入れば少し寒かったですが、日光の当たる場所はとても暖かく感ずる日、江戸時代初期の禅宗寺院建築美を堪能した次第です。


※1「瑞龍寺」: 平成9年12月、国宝に指定された
※2「秋深し」: 晩秋の頃にも関わらず暖かい様子(季語)
※3「気多大社」「那谷寺」「天満宮」: 先に投稿の文参参照
※4「伽藍」: 僧侶が集まり修行する清浄な場所


《2025.11.07撮影・11.07投稿》




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【 幾年や 銀杏黄葉が お堂前 】(いくとせや いちょうもみじが おどうまえ)

 国宝「雲龍山 勝興寺」(富山県高岡市伏木古府)に行ってきました。

 「本堂」と「大広間及び式台」が2022年12月に国宝に指定された「浄土真宗本願寺派」のお寺です。

 越中における同宗の「触頭=ふれがしら」で、本山に準じる連枝寺院、別院格としては破格の規模と形式を誇るとのこと。

 同寺がこの地に移転したのは、1584年(天正12年)とされ、江戸期を通じて建立された建造物は今日までほぼ残されており、全国的にも傑出した歴史的景観を誇ると記されている。

 本堂の前にある銀杏の木には「実ならずの銀杏」と書かれた立て札がある。樹齢300年を超える銀杏の木は、いつの頃からかは定かではないが、「実(ぎんなん)を付けない」木になったとか・・・。

それでも本堂前に現在もあり、実はならずとも威風堂々とした姿で「黄葉」していました。


※1「銀杏黄葉」: 銀杏の葉が黄色に染まった様子
※2「写真1」: 「総門」1840年(天保11年)建立
※3「写真2」「実ならずの銀杏」:文中説明のとおり
※4「写真3」: 御霊屋=ごりょうや」屋根の勾配角度は富士山に同じとか
※5「触頭」: 寺社奉行などの命令を各寺院に下達する役(位)のこと


《2025.11.07撮影・11.08投稿》






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【 一花を 咲かせて魅せた 竹を伐る 】(ひとはなを さかせてみせた たけをきる)

 富山県高岡市の「万葉歴史館」を訪ねました。「大伴家持が来た越の国」として奈良時代に越中の国庁が置かれた地にこの歴史館があります。

 奈良の都から国守として赴任した家持が、「有磯海」「霊峰立山」「二上山」など、それまで見たことのない自然だったとか・・・・。

 四季折々の万葉ゆかりの草花・植物を愛でながら詠まれた「万葉集」の「歌日記」とも言われる「越中万葉歌」、時を超えて今に伝わります。(この館には「万葉集」に関わる貴重な文献・資料が展示されております。)

 ちなみに「竹の花」は60年から120年に一度咲くという非常に長い周期で開花することから、人が一生に一度見ることが出来るかどうか・・・。開花後は実を付けその後一斉に枯れることが知られています。

 しかし、完全に死活するわけではなくて、数年後にはタケノコが出て竹林の再生が始まるという報告もあるとのこと。

 館の通路に置かれた竹籠と竹の花・・とても珍しくまた不思議な美しさに魅せられました。


※1「大伴家持」: 文中説明のとおり
※2「竹を伐る」: 竹は仲秋の頃が最も勢いが良く、この頃に竹を伐ることが多い(秋の季語)
※3「万葉集」: 七世紀後半から八世紀後半にかけて編纂された我が国に現存する最古の「和歌集」(20巻約4500首の歌が収録される


《2025.07撮影・11.09投稿》



     

  

【 立冬や 月の座ありて もどかしき 】(りっとうや つきのざありて もどかしき)

 尾山神社の神門横に出た月、とても綺麗で一句詠みたいとの思いが・・・。

 しかし、俳句に「月」は「秋」の季語となりやすく、既に立冬も過ぎれば「月の座」などと決めごとを無視して、まさに掟破りの世界?で一句を・・・。

 ここ「尾山神社」の鳥居から神門にかけては、四季を通じて絵になる景色、昼夜を問わずシャッターチャンスが訪れる場所です。

 早いもので、あとひと月もすれば年末年始の行事が執り行われ、新聞などに記事掲載されることでしょう・・・。

 毎年のことですが、今年中にしなければならないことが次々と想い出されて・・・

 ちなみに「月の座」とは、俳諧の連句において月を詠むことが定められた場所を指します。

 これは「月の定座(つきのじょうざ)」とも呼ばれ、連歌・連句の懐紙の特定の箇所に月に関する句を詠み込むというルールのことです。(秋の名月に月見をするための場所の意味もある)


※1「立冬」: 今年の立冬は11月7日
※2「尾山神社神門」: 先に投稿の文参照


《2025.11.07撮影・11.10投稿》




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【 板葺きの 屋根に音して 石榴かな 】(いたぶきの やねにおとして ざくろかな)

 長町武家屋敷跡には長い土塀に囲まれた屋敷風景が見られます。屋敷の横を流れる「大野庄用水」・・・景観は江戸時代そのものを演出していて、訪れる観光客も多く賑わいます。

 その土塀の内側からは、「柿」や「柘榴=ざくろ」が用水の上あたりまで伸びていて、収穫するための作業は、なかなか困難だと思慮しますが・・・。

 この季節、実った石榴が「そろそろ(収穫期)だよ」と言わんばかりに赤く色ずいています。
 家人が気が付かないと困る?のか、時折吹く川風に揺れて木板を叩く音がして・・・・。

 裏木戸を開けて手を伸ばせば取れそうですが、気を付けないと下を流れる用水に落としてしまいそうで・・。  
 いずれにしても気になりました。


※1「板葺き」: 木の板で葺く屋根(瓦の代用)
※2「大野庄用水」: 先に投稿の文参照

《2025.11.07撮影・11.11投稿》

 

【 冬ざれに 赤き躑躅が 大手門 】(ふゆざれに あかきつつじが おおてもん)

 草木が枯れはて、物が荒らんで寂しくなる冬の景色(冬ざれ)・・・しかし、ここ金沢城の大手門下のツツジ(満天星=ドウダンツツジ)は燃え盛るように赤々とした色合いを魅せています。

 正門であった「大手門」は現在まで残ってはいませんが、目を瞑ると、ここを出入りする「参勤交代」絵巻が浮かんでくるような・・・。

 今日の予報では降雨確立0パーセントととなる好天に恵まれた金沢、お城の周りを散策する観光客がとても多く感じられました。

 落葉の盛んなこの時期に、歩道を含めてまとまった「落葉」が見当たりません。たれがその処理をしているのか・・・。頭が下がります。

 次々と変化の早い雲の動きと、萌えるような赤に染まった木々・紅葉の風景を楽しんだ一日となりました。


※1「冬ざれ」:文中説明のとおり
※2「大手門」: 先に投稿の文参照


《2025.11.12撮影・投稿》







【 冬日向 お堀に映し 赤黄色 】(ふゆひなた おほりにうつし あかきいろ)

 金沢城の大手門から黒門方向に広がる「大手掘り」には、柔らかい陽射しが木々の隙間から覗いていて、深く色付いた紅葉葉の赤や黄色をより綺麗に魅せてくれます。

 ひらりひらりと落ちる葉が、辺り一面に舞い散りますが、これら木の葉を風が水辺に寄せて、水面はとても綺麗に保たれています。

 とてもとても静かなひととき、いつもの「ぶらり散歩」を楽しみました。


※1「冬日向」: 冬日向(ふゆひなた)」は、冬の季節に太陽の光が当たって暖かくなっている場所を指す(季語)
※2「大手門」「黒門」: 先に投稿の文参照


《2025.11.13撮影・投稿》






【 ブロンズの 少女の髪に 落葉かな 】(ぶろんずの しょうじょのかみに おちばかな)

 金沢城の石川門から大手掘り方向に延びる散歩道「白鳥路」にはたくさんの芸術作品(ブロンズ像や彫刻作品)が展示されています。

 木々が生い茂り昼間も薄暗い小径が続きますが、所々にベンチが置かれ、散歩途中に腰を下ろして休息をとる人も多く見かけます。

 道の中間あたりには金沢の三文豪の銅像も置かれており、以前このHPに投稿しました。

 京都の「哲学の道」にも似るところがあって、若者やペアの外国人も多く、鳥の囀りや四季折々の草花を楽しむことが出来るところでお薦めです。

 少女のブロンズ像に落ち葉が舞い落ちて、長い髪の部分に少しの間留まり、しばらくすると下に落ちていきました・・・。


※1「白鳥路」: 先に投稿の文参照
※2「金沢の三文豪」: 徳田秋声、室生犀星、泉鏡花


《2025.11.13撮影・11.14投稿》







【 冬めくや 鍋の夕餉も 二度三度 】(ふゆめくや なべのゆうげも にどさんど)

 金沢城に登城するためにはいくつかの坂門が存在します。そのひとつ「甚右衛門坂」を登りきると「関係者専用の駐車場」が拓けます。

 この坂に関し、今日の地元紙に記事掲載されていましたが、江戸時代には「伴天連=バテレン」の住む家屋があったとか。

 尾崎神社から尾山神社に向かう途中にある坂道で、平日は警備員が常駐し関係者以外の立ち入りは規制されており、また土日祝日は施錠されています。

 この風景が望める場所は、黒門から新丸広場に入り、階段を登り切った所からも可能です。
 
 駐車場に入ることは出来ませんが、今が紅葉の真っ盛りです。直ぐ近くからの写真撮影は可能なので、風景画として撮影したいと考えている方にはお薦めスポットとなります。

 少し寒くなると「鍋料理」が美味しくなります。我が家では「おでん」「すき焼き鍋」「寄せ鍋」等々、既に鍋料理を味わいましたが、これから何度もいただくことになりそうです。


※1「夕餉」: 夕方に食べる食事=夕食
※2「伴天連」: ポルトガル語で司祭や宣教師を指す


《2025.11.15撮影・投稿》






  

【 冬浅し 吊るし和傘と 綾をとる】(ふゆあさし つるしわがさと あやをとる)

 ひがし茶屋街休憩館の「店の間」に伝統工芸品の「金沢和傘」が吊るされています。

 訪れる観光客、組紐が織りなす(特に組みひも)1妙技に感嘆・称賛・・・。

 日本古来の「綾取り」を連想するような和傘の組み紐の幾何学模様・・・見事です。
 
 これを購入したいが如何程か・・・と質問・値段交渉する人がいるとか。
 もちろん売り物ではないので、丁寧にお断りされるとのこと)

 この休憩館は当HPにも数多く採り上げてきましたが、今日も多くの方が訪問されていたようです。 

 特に今日は金沢港に豪華客船が寄港したようで・・・たくさんの異国言葉が飛び交っている様子・・・まるでこちらが他国を訪ねているような錯覚を覚えました。

 来週の三連休、もっとたくさんの方が訪れるのでしょうね。

※1「霜月」: 陰暦の11月の呼称
※2「綾取り」: 語源は諸説あるが、{綾とはX状に交差した形の意味があり)二本の糸の交差(部分)を取り上げることに由来するとか



《2025.11.16撮影・投稿》







【 浅野川 小鴨の足が 透けてみゆ 】(あさのがわ こがものあしが すけてみゆ)

ひがし茶屋街そばを流れる「浅野川」に小小鴨が数羽泳いでいます。水量も少なく流れは穏やかで水面下の足漕気姿が見えるほど澄んでいます。

 川岸の桜も十分紅葉し、強い風が吹くたびにあちこち飛び散り、「桜吹雪」ならぬ「桜の葉吹雪」を観ることが出来ます。

 川魚がお良く姿を観ることは出来ませんでしたが、季節外れれの蝶の飛ぶ姿も見られた(初冬のょ散歩日和の一日でした。


※1「浅野川」: 先に投稿の文参照
※2「小鴨」: 鴨の仲間で、ほぼ鳩の大きさ


《2025.11.17撮影・投稿》




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【 晴れて空 銀杏落葉の 流れかな 】(はれてそら いちょうおちばの ながれかな)

 宝達志水町にある「イチョウ並木」が綺麗です。毎年見頃は11月、これまで何度もご当地に足を運び写真に収めています。

 なだらかな坂道の両脇に並んだ「イチョウの木」は一斉に黄色く色づき、落ち葉が下に落ちて太陽光に輝く時、まるで川の流れのようにも感じます。

 専用駐車場がありませんので、車で訪れる場合は近隣の農道に停め、写真撮影していますが、混雑するのでそれぞれが思いやりと交通ルールを守ることが大事ですね。

 時々「キッチンカー」が出没して軽食や飲み物を提供していますが、不定期なようです。

 この風景が楽しめるのも残り少ないかと思います。


※1「銀杏落葉」: 冬の季語、ただし、「銀杏散る」の場合は秋の季語となる
※2「宝達志水町」: 旧「押水町」と「志雄町」が市町村合併した後の町名


《2025.11.15撮影・11.18投稿》

 

 

2025年11月19(水)から「その45」に移ります