<今日の一枚と一句>「その26(2025.02.19~03.04)」

【 静寂や 櫓の脇に 雪木花 】(せいじゃくや やぐらのわきに ゆききばな)

  雪の降る前は冷たい風が吹いて騒がしく、降り始めると急に辺りが静寂に包まれます。
 金沢城の北面、菱櫓方向から西側の「土橋門」に向かう路沿いには桜並木があり、その木の枝に付着した雪が凍り付いて、まるで一斉に花が咲いたように見えます。

 昨晩(18日)から今朝に掛けての降雪量は災害レベルと予報されていたので、心配しましたが、数センチの降雪で済んだようです・・・。
 三連休辺りまでは予断を許さない気象予報ですが、この程度で過ぎてほしいと願うばかりです。

 朝が早かったこともあってか人の歩いた足跡もなく、とても静かな朝散歩を楽しむことが出来ました。

※1「静寂や」: 静かでひっそりとした状態・様子
※2「櫓の脇」: ここでは「菱櫓」のこと
※3「雪木花」: 木の枝に付着した雪が「咲く花」の様に見える様

《2025.02.19撮影・投稿》


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【 うっすらと 多門の石に 雪地蔵 】(うっすらと たもんのいしに ゆきじぞう)

 とても細かな雪が風に舞っています。このような雪の降り方が数日続いている中、「金沢城」周辺を散策すると、城壁に雪がくっ付いており、普段気付かないような造形美や不思議な形に出会います。

 鼠多門(金沢城の西~尾山神社を結ぶ)を金沢商工会議所側から見上げると、城壁にうっすらと何体もの「お地蔵さん」が現れました。

 雪が付着しなければ、単なる石垣の一つですが、所々に溜まった雪で、輪郭が誇示されたり、陰になったりすることで、いろんな形に見えてくるから不思議・・・。

 イマジネーションの世界ですが、この時は思わず合掌したくなるような雰囲気を醸し出していて・・・即「パチリ!!」ました。

※1「多門の石」: ここでは「鼠多門」(先に投稿の文参照)の石垣の意
※2「雪地蔵」: 雪によって形作られ現れたたお地蔵さま

《2025.02.20撮影・投稿》

【 合格の 祈願詣でや 牡丹雪 】(ごうかくの きがんもうでや ぼたんゆき)

金沢市の泉八幡神社は、加賀国の守護富樫泰高が文亀年中(1502年頃)に祀った八幡宮で、その後地黄煎村の権兵衛が現地に再建したと伝わる御宮です。

 末社は、菅原道真(桃畠の天満宮)を始め、稲荷神(石坂角場)・金毘羅神(芦中町)及び恵比須・大黒天(泉町)を合祀されていることもあって、この時期には受験生が合格祈願に詣でることが多いと聞く。

 狛犬さんは雪帽子を被っています。
 しかし、参道は綺麗に除雪されていましたが、先ほど来「牡丹雪」が降ってきて、詣でた人の足跡がうっすらと残りました。

 白い紙のおみくじが沢山結ばれ、周りの雪に同化しています・・・赤い枠がなければ氷柱(つらら)のようにも見えますね。

 志望校への入学が叶って、お礼参りの頃には満開の桜が迎えてくれるかも・・・。

※1「泉八幡神社」: 金沢市泉1丁目に鎮座(文中に記述の通り)
※2「牡丹雪」: 「春を告げる雪」とも呼ばれれ、水分を多く含み着地するまでに互いにくっつき合い、溶けるのが早い

《2025.02.21撮影・投稿》


 

 

 

【 懐かしの 友と語らい はだら雪 】(なつかしの ともとかたらい はだらゆき)

「24時間戦えますか?・Japanese・・・」のCMが流れた時代、高度経済成長時代の大きな波(うねり)を、皆が協力一致して乗り切った仲間達(戦友?)の「集う会」が開かれ、参加してきました。

 市内商業施設の中心地にある高層ビルの最上階から撮影した一枚です。

 「袋町」と言われる旧町名の場所から、江戸時代に参勤交代のために「金沢城」か出発した出口の「大手町」~「尾張町」~「橋場町」が一望出来る窓からの風景です。

 連日「全国ニュース」にも流れる北陸の降雪・積雪の様子ですが、少なくとも金沢に住む人達にとっては、「三八降雪・五六豪雪」と、昭和の時代に経験した豪雪に比べれば「なんのなんの」と剛毅な声が聴こえてきて、頼もしい限り!!!

 ま、当時に比べてみれば「融雪装置の整備状況」や「除雪機器類の作業効率」は比較にならないほど進化しているので、当時と単純には比べることは出来ませんが、北陸人の雪に対する備えや対応能力には特に優れたものがある!!ことは確かかなと感じた次第です。

 この三連休を最後として「春の花だより」の投稿が出来たらいいな~・・・。

※1「はだら雪」: まだらに積った雪、「斑雪=はだれゆき」とも
※2「袋町」「尾張町」「橋場町」: 先に投稿の説明参照
※3「38豪雪、56豪雪」: 過去に石川県を襲った豪雪(別途後日投稿予定)

《2025.02.22撮影・投稿》



 

 

【 御所車 菜種御共 棗かな】(ごしよぐるま なたねのごくう なつめかな)

  金沢商工会議所(金沢市尾山町)ロビーの一角には、宮崎寒雉 氏(みやざきかんち=鋳物師)の茶釜や西村松逸 氏(にしむらしょういつ=蒔絵師)の棗など、当地所縁の名工作品が展示されています。

 「御所車」が絵の棗、深く感銘し、ゆっくり鑑賞させていただきました。

 2月25日は「菅原道真」公がお亡くなりになった日にあたり、神前に「菜の花」をお供えする神社を多く見かけます。

 京の都から大宰府に左遷された道真公の御心を慰める神事で、「なたね」は「なだめ」に通じることからだとか・・・・。

 また茶の湯においては、「節分釜」「梅花祭」「西行忌」「光琳茶会」が有名ですが、道真公に因む「梅」の花や春の草花をデザインした「和菓子」が「春のお菓子」として使われ、「棗の絵柄」には京都(平安時代)に関連したお道具が登場するのかな(私見)・・・と。

※1「御所車」: 牛車の俗称(応仁の乱以降、禁中の大儀に使用)
※2「菜種御供」: 文中の通り
※3「棗」: (なつめ)という茶道具で、抹茶を入れる容器

《2025.02.23撮影・投稿》

 

 
 

 



 

【 武蔵辻 昭和建屋に 雪の果 】(むさしつじ しょうわたてやに ゆきのはて)

  金沢市内の「武蔵(ヶ辻)」エリアには、古くからその時代の新しい商業関連施設が建築され、人の往来も多く賑わい・活気ある場所です。

 1932年(昭和7年)に、北國銀行の前身の一つである加能合同銀行(本店)が建てられました。三連アーチのレンガ風タイル張りのモダンな建て方で、建築家は「村野藤吾」氏(文化勲章受章者)で、現存する数少ない昭和初期の作です。

 同地区の再開発計画によって、この歴史的建築物は移設(又は取り壊し)が必要となりましたが、(貴重な建築を残すこととなり)平成10年に日本の伝統的な「曳家」工法により、約20m先に移設されました。

 現在は「北國銀行武蔵ケ辻支店」として営業されています。
 この「レトロな銀行」をバックに写真撮影する観光客も数多く見かけます。

 春の雪がしきりに降る中、この辺りを中心としてレンズを絞ると、懐かしい昭和の風景が蘇ってきます。

※1「武蔵辻」: ここでは「武蔵ケ辻」を表す
※2「曳屋」: 「ころ=丸棒」を使って少しずつ移動させる工法
※3「雪の果」: 「別れ雪」、「雪の別れ」「忘れ雪」とも言われる(詠嘆の言葉)

《2025.02.22撮影・02.24投稿》

【 雪のひま ふんわり雲の 騒がしき 】(ゆきのひま ふんわりぐもの さわがしき)

  2月にはたくさんの雪が降り積もったが、ところどころ地肌を現し、特に人が歩いた足跡や陽当たりのよい場所には、あちこちに隙間が見え始めました。

 明日は雨、その後2、3日は晴れて、気温も二桁となるとの天気予報で、長かった冬もそろそろ終わりかな・・・・と。
 (金沢城の幹線路は常に除雪が行き届き、観光客には支障なく散策が楽しめます。)
 
 今日の空は、青さとは対照的に白い雲が次々とやってきて、暫し留まり、しばらくするとどこかに消えてゆきます。

 季節の変わり目にしか見ることのできない風景、景色や鳥たちの鳴き声を聞きながらの散歩を楽しんできました。

※1「雪のひま」: 積った雪が春に溶けだし、所々に地肌を現したその隙間の意
※2「ふんわり雲」: ふんわりとした「綿雲」「おぼろ雲」など(春に多くみられる)

《2025.02.25撮影・投稿》

 

【 縄揺れて 薄氷解かす 青と白 】(なわゆれて うすらひとかす あおとしろ)

 兼六園の雪吊り、単なる「冬の風物詩」ではなく、今年は設置し甲斐のある冬(降雪)となりました。 

 雪のない時期に訪れた観光客の方は、「雪吊り」本来の設置目的は何かと訪ねられますが、湿気を多く含んだ北陸の雪から、銘木の枝を守るという目的を現地で目の当たりにして、特段の説明は不要となったようです。

 三連休最後の日に降った雪が塊となって木の枝に留まっています。時々綱が揺れて「バサッ」と小さな音がしたかと思うと、薄氷が張った下の池(霞が池)面に落ちていきます。

 「薄氷」を解かす役目は、「青い空(陽射し)」と雪吊りから落ちる「白い雪」、これも春を迎える「兼六園の風物詩」となりましたね。


※1「縄揺れて」: 「兼六園の雪吊り」の縄
※2「薄氷」: 「うすらひ」春になってからまた改めて張る薄い氷の意
※3「青と白」: 「青=青空(陽射し)」、「白=雪の塊」の意

《2025.02.25撮影・02.26投稿》

 

【 白山を 見上げて水辺 猫柳 】(はくさんを みあげてみずべ ねこやなぎ)

 白山連峰に陽が射してとても綺麗な春の午後の風景、これから雪解けが始まり、野山と田畑に届けられる水、道路わきに出来た水辺には、猫の毛の様で銀色の花穂つけた「猫柳」が、辺りに残る枯れた草木の中で目立っていました。

 春に現れる「雪形」、「牛に乗った袈裟掛のお坊さん」や「猿煙草」に見えてくると、農作業の「代掻き」や「田植え」を始める目安になっていたとか・・・。
(昨年4月21日(日)に「白山雪形ウォッチング」なるイベントが開催されました。)

毎年3月、4月の頃には、この雪形が最もはっきりとしてきて楽しめますが、今は、少しずつ変わっていく白山の風景を楽しむために、時間を作って出かけたいと考えているところです。

※1「白山」: 「白山連峰(標高2702m」で、周辺の山峰の総称
※2「猫柳」: 文中に記載のとおり
※3「雪形」: 雪形は「種まき爺さん(爺ケ岳)」など、春から夏への風物詩とも

《2024.02月・2025.02.27投稿》

 

 

 

【 二月尽 異国の旅を 図るかな 】(にがつじん いこくのたびを はかるかな)

 二月も今日で終わり、早いもので明日から3月ですね。弥生3月は人の動く時期(入学・就職、転勤・・・)です。

 円相場が、160円台だった時期から140円台まで目まぐるしく動いて、渡航に二の足を踏んでいた旅行計画・・・・。

 雪の季節が終わろうとする今の時期になって、少しだけ円高傾向となって来ましたか・・・・さてさて、この先・・・いかが相成るでしょうかね。

 コロナ解禁以降、二度目の海外旅行となりますが、今がチャンスとばかり、かなり以前に届いていた「旅行誌」を片手に、大手の旅行会社の窓口に出向きました。

 ご担当さんは本当に手馴れた作業で、あっという間に当方の「つたない説明、受け答え」をもろともせずに、まさに期待通りのスケジュール計画を示していただき、予約が完了した次第です。(恐れ入りました)

※1「二月尽」: 厳しい冬の終わりを告げる・・2月の最終日のこと
※2「図るかな」: 行きたいところへの旅行を計画するの意

《2025.02.28撮影・投稿》

 

【 武者窓や 人立ち声が 弥生かな 】(むしゃまどや ひとだちこえが やようかな)

 二月の三連休は、長く続いた豪雪の影響で、ホテル等宿泊施設にキャンセルが相次いだことが地元新聞に掲載されていました。
 あれから一週間が過ぎて今日から3月(弥生)です。

 長町にある武家屋敷跡を訪れる観光客が増え、ダウンコートを脱いで片手に持った姿で散策するカップルや団体さんも多かった・・・・。
 この時期としては珍しい気温、14~5度にもなったことで、「春の花達」の動きも活発になったのかなと?・・。
 
 表長屋門脇に設置の「長屋門」(外壁に設ける頑丈な木枠と、縦や横に配した格子窓)を背景とした写真撮影スポットとして賑わっていました。
 一枚目は「加賀藩士高田家跡」、二枚目は「同新家邸(あらやてい)」の「武者窓」です。

※1「武者窓」: 「屋敷や門壁外を見張ることが出来る窓」のほか文中記載のとおり
※2「人立ち声」: 「人だかり(人が群がること)」から聴こえてくる「人の声」の意
※3「弥生」: 3月の異名

《2025.03.01撮影・投稿》
 
  
 
 

【 雪解けの 黄門橋に トトロかな 】(ゆきどけや こうもんばしに ととろかな)

 兼六園の噴水から「栄螺山=さざえやま」に向かうと小川に架かる橋(黄門橋)があります。
 その橋下のせせらぎに「トトロ(ジブリ作品)に出演?の「トトロ」に似た岩があると教えて頂だいたので早速出かけ、園内と梅園を散策した後、探してみました。

 (撮影の画像より実際に自分の目で見ると・・・なるほど(^^; )

 兼六園内は、雪解けがかなり進み、観光客の入園者数も多く、春本番を迎えつつあります。ただし、園内の「梅園」は「マンサク」が咲いているのが目に新しい程度で、梅の開花は、まだまだ先の感があります。

 「となりのトトロ」・・・前に同名の映画を観ておりましたので、イメージとして浮かぶものの、自分で絵に描いてみろといわれても、まったく描けない自分「イメージの貧困」・・・情けなくなりました。

 兼六園入園の機会がありましたら、ぜひ探してみてください。ただし、撮影する際には、足場の安全を確保して、くれぐれも転倒・転落事故のないように、十分お気をつけてくださいね。

※1「黄門橋」: 先に投稿の説明参照
※2「トトロ」: 「となりのトトロ」(スタジオジブリの名作アニメ)の意

《2025.03.02撮影・投稿》

 

【 立子忌に 雪解け跡や 竃猫 】(たつこきに ゆきどけあとや かまどねこ)

 3月3日は「ひな祭り」、最近は雛飾りに菱餅、白酒・・・といった振舞に子供たちが集まる・・そんなイベントごとが現代にも受け継がれているのかな~?・・と。

俳人「星野立子」さんは、高浜虚子の次女で、初の女性による主宰誌『玉藻』を創刊された方で、今日が忌日(立子忌)です。

  この女史の句で、「竃猫(かまどねこ) 打たれて居(お)りし 灰ぼこり」(まだ暖かい竃に居座り眠っていた猫が、灰だらけになって出てきて、その灰を飼い主に「ポンポン」と手ではたき叩かれている様子(諸説あり)を詠んだこの句が好きで、これをきっかけとして、この方の句を探し読んでいた時期があります。

  金沢城「石川門休憩館」の西側には除雪した雪の塊が高く積まれていましたが、徐々に消えていく中で、集雪の際に巻き込まれた小石やアスファルト辺、枯草の類が、とても面白い造形美?模様?を見せてくれています。(写真を拡大すると見えてきますが、しっかりとした髭も蓄えていますよ~(^^; )

  写真は「虎」「豹」「猫」・・・?に見えてきて、ついついこの俳人の句を想い出した次第です。

※1「立子忌」: 「ホトトギス」の代表的な女流俳人の忌日(1984年3月3日没)
※2「竃猫」: 文中に記載のとおり

《2025.03.03撮影・投稿》



 

【 足元に 白鶺鴒と 春の雪 】(あしもとに はくせきれいと はるのゆき)

 全国的に気温差が大きく変動している三月・・・まだまだ「三寒四温」とはいかず「四寒三温」??・・・。
 めったに雪が降らない東京エリアにも、今日、明日と降雪の予報が出ていますね。

 昨日は金沢市内に、「霙」の様な「雪交じりの冷たい雨」が時々降りました。
 市内中心部には歩道を含め残雪はほぼ見られなくなりましたが、山間部にはまだまだ残雪があります。

 足元にヒョイヒョイと近づいてくる小鳥、時々止まって辺りをキョロキョロするものの、(人懐っこくて)あまり警戒心が見られない仕草で写真に収まりました。
 兼六園の中に「鶺鴒島」という名で、神聖化された(「神の島」として造られた)小島があります。
 古来「鶺鴒」は子孫繁栄の象徴とされていることからの命名とか・・・。

 ちなみに、この鳥は長い尾を上下に振る習性(一部には左右に振る種もいる)があり、これがより「かわいい仕草」(別和名=イシタタキ)となりますね。

※1「白鶺鴒」: 「イシタタキ」「ニワタタキ」「イワタタキ」などの異名をもつ
※2「春の雪」: 春になって降る雪
※3「季語」: 「鶺鴒」だと「秋」となるが、ここでは「春の雪」(春)を季語とした


《2025.03.03撮影・03.04投稿》

 
 

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2025年3月5日(水)から「その27」に移ります