<今日の一枚と一句>[その3(2024.03.04~03.20)]
【 桜待ち 猪目揺すぶる 水面かな 】 (さくらまち いのめゆすぶる みなもかな)
弥生3月、そろそろ桜前線全国マップのカラーリング、はたまた、あちこちから届く開花宣言の季節・・・到来です~。
何万と積み上げられた金沢城の石垣、ここ、三の丸側から見える五十間長屋の石垣の構成石の中に「いのめ=猪目=猪の目=ハート形」の石があります。
いつの頃からか、SNS等で人気が高まってきた「石」ですが、この石、特に水面に映った形が、より「ハート」形?に見えるとか・・・。
金沢城の桜が満開を迎える頃、毎年ライトアップされた夜桜に魅せられ、沢山の観桜客が訪れます。
その時がもうすぐそここまで来た~~!とのドキドキ鼓動なのか、今日の水面は一定のリズム感での揺れが在りました。
ちなみに、この石を発見すると「より幸せになれる」「幸運が舞い込む=ラッキー」?等々・・・。
特に「カップル?」「ツーショット?」(アベックとの表現は死語??・・・)「お二人」の表現方法は別として・・・~~。 金沢城入城の際には、ゆっくり探してみてくださいね。
《2024.03.04撮影投稿》
【 啓蟄や 笙に舞喜の 雀かな 】(けいちつや しょうにまいきの すずめかな)
今日は「啓蟄」二十四季節の一つで、越冬した虫たちも土の中からようやく動き出す時期・・・。雀たちの厳しい冬の食生活、そろそろ美味しい御馳走を食することが出来るぞ~~と、天の声「笙(雅楽器の一つで17本の竹製:吸っても吹いても音が出る=音色表現=天の声とも言われて・・)」が聞こえたのか、踊り舞り歌う」・・・かのごとくに見えて、思わず微笑んだ次第です。
金沢城石川門の一角での「パチリ」、観光客の足音をリズムにとりて、手前の雀が踊り、奥の雀が歌う・・といった風にも見えてきます~~。
ちなみに、「雅楽」には、「笙(しょう)」の他に「篳篥(ひちりき)」「龍笛(りゅうてき)」「琵琶(びわ)」「筝(そう)」「和琴(わごん)」「鞨鼓(かっこ)」・「三の鼓(さんのつづみ・さんのこ)」「太鼓(たいこ)」「鉦鼓(しょうこ)」からなる日本の古典音楽で、世界的にも非常に高く評価されていて、「世界最古のオーケストラ」とまでいわれているとか・・・。
《2024.03.05撮影投稿》
【 遊宴の 漆座敷に 春時雨 】 (ゆうえんの うるしざしきに はるしぐれ)
「西茶屋資料館」の二階に「お茶屋さんのお座敷」がモデル展示されています。写真では少し判り辛いですが、天井が漆塗りで、座卓(テーブル)は堅牢で優美な輪島塗(沈金、蒔絵という描き方・手法がある)です。
この一卓で座敷の雰囲気をガラリと変える・・・・その存在感は見事で「美術品」そのものです。
現在、金沢には三茶屋街、「ひがし、かずえまち(主計町)、にし」で「接待や祝宴、うたげ」などの場として利用されるお客様も多く、遊宴の席ではあるけれど、伝統産業である「輪島塗」や朝市・・・能登半島地震で火災消失の店舗や関係する塗師職人さん、観光関連の方々のことを心配し案じた話題に・・・。 (一日も早い復旧・復興を願います)
ちなみに、火鉢や棚には「螺鈿(らでん)や金」が施され、写真右手前には、「太鼓」「三味線」なども展示されています。
なお、座敷の壁は「朱色(ベンガラ)群青色(グンジョウ)」が多く使われており、一説には「芸妓さんの(白粉)化粧の映える色」とのこと。
この資料館には金沢観光ボランティアガイドの会「まいどさん」が常駐しています。
《2024.03.03撮影、03.06投稿》
【 春雨や 木虫籠見隠く 和傘かな 】(はるさめや きむすこみがく わがさかな)
昨日投稿の「西茶屋資料館」の一階には、大正時代のベストセラー作家「島田清次郎」の関係資料が展示されています。
そのエリアの片隅には「和傘」が置かれ、観光客記念撮影用小道具(申出許可が必要)として人気があります。
春雨・・小糠雨が静かに降る城下町・・・木虫籠越しに見え隠れする和傘・・とても絵になる景色です。いつか渾身のワンショットを・・・と考えています。
※「木虫籠」=金沢町家の格子、「見隠く」=見え隠れする様
「金沢和傘」1896年(明治29年)創業の松田和傘店」現在の制作販売は、ここ1店舗のみとのことですが、最盛期には百軒を超える傘屋があったとか。
ちなみに、「和傘」は6世紀ごろ中国から仏教文化とともに伝来したと関係本には記載されていますが、「蛇の目」「番傘」・・・種類もいろいろあり、その違いや歴史を紐解くと、更に面白い発見があるかもしれませんね~。
《2024.03.03撮影、03.07投稿》
【 表向き 今は忍んで 黒百合の 見事上向く 花ぞ咲かせて】
(おもてむき いまはしのんで くろゆりの みごとうわむく はなぞさかせて)
石川県行政の城である県庁、能登半島地震発生から78日・・・。平常の年であっても今の時期は年度末の超繁忙期を迎える頃、ふと県庁を遠く眺めると手前の建築現場のクレーンの位置関係の作用で「まるで県庁が披露困憊で傾いた図」のようにみみえて・・・今日の「パチリ」!!
日本海側で一番高層の県庁、築年も新しく耐震・免振構造も最先端技術であるとのことであるが、建築物がいかに堅牢であったとしても、この一大事を乗り切るための全てはここに集中して、県民の命と財産を守る人(職員)が要です。危機管理から立案企画、指揮、采配・・・ありとあらゆる案件をこなす県職員に頭が下がります。
「城(県庁)は石垣(堅牢な建築物)」であっても、「戦い守るのは人(県民)です」今が「いざまさか」の時、一丸となって必ずや守り抜き復旧・復興に・・!
ちなみに、「金沢城二の丸御殿」は2024年(令和6年)の着工とする計画が示されており、御殿の再現は「表向き(幕府や藩で行政をつかさどる所)」からと聞いています。「金沢城」の石垣も被害を受けてはおりますが、「熊本城」も県民・市民が「復旧復興のシンボル」としてきたように、しんどい時ではあるけれど何とか計画を進めてほしいと願うところです・・・。
※ 「黒百合」は石川県の「県の花」ですが、戦国武将の佐々成正が秀吉の正室(北政所)に「とても珍しい花」として贈呈、茶会を開き自慢した際、側室の淀君が事前に茶会の花情報を入手して「これは白山の黒百合」と言い当てた・・。
などなど纏わる話もあるようですが、ユリは球根に毒を有しますが黒百合には毒がなくまた、花は「下向き」に咲きます。(復旧復興の際には、ぜひ上向きで咲いてほしい!!) 花言葉は「恋」と「呪い」・・(^^;
今日は「短歌風」にて失礼しました。 《2024.03.08撮影・投稿》
【 春寒も 御堂香炉の 温かき 】(はるさむも みどうこうろの あたたかき) 今日は空模様がすっきりしないとても寒い日・・・近江町市場に出かける予定があった中、ふとご先祖様に普段無精のお詫びを・・と、近くに在る真宗大谷派東本願寺金沢別院(ひがし別院)にお参りをしてきました。
土曜の昼下がり、真冬のいでたちでも手先が冷たく傘を持つ手が凍えそうなくらいに・・・。
とても広いお御堂、人影も火の気もない中でお参りを済ませた後に気づいたことですが、とても不思議な感覚・・・心と身体が温かくなってきて・・・。
お御堂の中はピーンと張りつめた静寂・・唯一焼香のための小さな香炉にくべてある種火のせい??なのか・・しばし寒さを忘れさせていただきました・・・。
ちなみに、この別院の歴史は古く、戦国時代に遡り・・・一向一揆の拠点となったり、また何度も遭遇した火災を乗り越えて復興した現在の堂々たるお姿に・・・。
《2024.03.09撮影・投稿》
【 心地よき 住まいてここは 春茜 】(ここちよき すまいてここは はるあかね)
転勤族がここを「終の棲家」と決めて十数年・・・四季折々に繰り返される天体の不思議・・・。今朝は積雪ありての冬景色、昼には陽ざしが降り注ぎ、夕には春の暮れ六つ時にこのように素晴らしい絵を見せてくれてました。
人の人生は、どこに住みてどこを動き回り、どこで終わりを迎えるか・・・。
今日の金沢は、気温も含めてとにかく目まぐるしく変わる一日でしたが、久しぶりに魅せてくれた黄金色のフィナーレー・・・で思わずの「パチリ!」
ちなみに、「夕焼けになった翌日は晴れる」と言われて信じてきましたが・・・。はたして・・??
大気は、西から⇒東へと変化します。太陽が沈む西の空に夕焼けが見えると、この西の空にあった大気が徐々に移動・・・つまり、明日は晴れとなるとのことですが、そうそう単純ではなく、その他に高・低気圧などの配置が影響すること等で、翌日の天気が左右されることから必ずしもそうなるとは限らない訳で、昔懐かしの下駄占い「明日天気にな~れ♪」と・・・確率的には同程度かも知れませんね~(^^;
《2024.03.10撮影・投稿》
【 春風に 城下箔見ゆ 利運かな 】(はるかぜに じょうかはくみゆ りうんかな) 今日の金沢は久しぶりに晴れて青空・・・そろそろ自転車の季節到来です。にし茶屋観光駐車場脇に設けられた「自転車置き場」にレンタサイクル車がポツリと1台停められていました。
この自転車がレンタル出来たり走行しているのを見かけたりすることが希で、
遭遇すると「幸運=ラッキー」だと、巷で評判の自転車・・・。
サイクル日和となったこの日の午後の散策、我が愛用の普通のチャリで立ち寄り時に発見し「パチリ」ました。
ちなみに、城下町金沢を周遊する際の移動手段としてとても気軽で便利な「金沢レンタサイクル”まちのり”」(電動アシスト付き自転車)、市内を中心に65か所のサイクルポートがあり、返却場所も自由に選べ、スマホ決済が出来て、配備台数は500台を超え、利用しやすい場所に配置されています。
その中のわずか5台(1%)のみ「金箔号」と名付けられた金色仕様車です。
機会があればぜひご利用してみてくださいね~。
《2024.03.11撮影・投稿》
【 春の水 ふるさと下り 雨寶院 】(はるのみず ふるさとくだり うほういん) 犀川とふるさと金沢をこよなく愛した明治の三文豪の一人「室生犀星」が「雨寶院」(「金沢三十三観音」の第十七番札所で「十一面観世音菩薩」:御本尊「金毘羅大権現」)にて幼少期を過ごしました。
※「春の水」:雪解けの水や雨で川の水嵩が増す(春の季語)
今日の金沢は冷たい雨が一日中降り続き・・・雪解け水を集めて流れる犀川の水嵩がいつもより高かったように感じました。
「ふるさとは遠きにありて思ふものそして・・・よしや・・・・」と続くフレーズは、どこかで耳にし、またふとした時に想い出す・・・。文豪かつ超詩人のみが放てる技、表現テクニック・・・くだりですね・・・。
《2024.03.12撮影・投稿》
【 武家屋敷 烏兎怱怱や 薦外し】(ぶけやしき うとそうそうや こもはずし) 昨年12月の初めに武家屋敷一帯の土塀に施された「薦掛け」・・はやこれを外す季節が到来、3月9日(土)から始まりました。
※「烏兎怱怱」古く中国では太陽にカラス、月に兎が住んでいると言われ、太陽と月(鳥兎)、転じて歳月という意味になった。「怱怱」:慌ただしい様。
時が過ぎていくことの速さの表現方法や語句はたくさんあります。
「光陰矢の如し」「歳月人を待たず」「月日に関守なし」・・・。
つい先日「薦掛け」の作業風景を眺めていたのに・・・。と。
ここ長町武家屋敷跡に春の訪れを告げる年中行事となっていますが、武士が 昔し住んでいた頃も果たしてそうであったのだろうか・・??
ここ最近(年齢を重ねるごとに)時間経過の感覚が加速していく気がて・・・。
ちなみに、脚立(梯子)を立てている用水(作業のため止水中)は「大野庄用水」で金沢城築城に際し造られたとも。(犀川・浅野川等を源とする金沢の用水網は、55本、総延長150Km)各所用水をめぐる遊歩道など整備されたところも多くあります。
機会があれば、春のよく晴れた暖かい日のひととき、散策をお薦めします。
《2024.03.10撮影・03.13投稿》
【 参勤の 初手となりてか 四季桜 】(さんきんの しょてとなりてか しきざくら)
今日の金沢城公園は風が強く、木々の枝花がまるでお辞儀をするかのように激しく揺れていました。
写真は「十月桜」(10月と3月の二度咲きの桜で、別名「四季桜」とも呼ばれている)が綺麗に咲いていましたが、とにかくの強風に大きく揺れていました。
※「初手」:「(囲碁などの)最初の手」、「手始め」、「しょっぱな」などの意
譜代大名の参勤交代は、毎年六~八月頃で、加賀藩のような外様大名は、四月からが多かったようで、この桜が咲くと、そろそろ参勤(江戸への出発)だぞ!!!と教えてくれたのかも??
一年交代で「参勤」と「交代」(領地へ帰る)を繰り返す・・・お殿様も本当に-本当に大変ご苦労された制度だったと・・・。
ちなみに、加賀藩の参勤交代は、随行人数2000人~4000人が12~3泊かけて江戸まで(帰藩も同じ)120里(約480Km)の行軍で、合計190回行われたとの記録があるようです。(片道の経費支出:現代に換算すると2億5千万円)
ただ・・江戸から最も遠かった薩摩藩は40~60泊(440里1,716Km)との伝えもありて・・・ま、比べればきりがないですが)
なお、約二週間もかかった大名行列、今は「北陸新幹線」で2時間半・・・。
菱櫓の「唐破風」(黒色の出窓)がこれに驚いている顔のようにも見えてきて(^^;
《2024.03.14撮影・投稿》
【 学位記や 喜色満面 花と揺れ 】(がくいきや きしょくまんめん はなとゆれ) 卒業式を終えた会場から沢山の(元)学生が出てきました。
手にはしっかりと「学位記=卒業証書」と綺麗な花束を抱えて・・・頭にも花飾りが留められ、少し強めの風に花をあしらった振袖が揺れて・・。
それらにもけっして負けていない「笑顔」「笑顔」・・・。
これから「幸せな時間」を沢山迎えることができますように!!・・・。
ちなみに、今年も数多くの女性に「卒業袴」スタイルが観られました。
「柄」は「椿、梅、桜、牡丹」などの花、「松、鶴、短冊、市松、幾何学模様」のほか、古典的な「矢絣柄=やがすりがら」・・・今日のためにあれこれ悩みながらの晴れの日だったかと・・・。
なお、「矢絣柄」は大正時代の代表的な柄(矢羽根を交互に配する)で、娘が嫁ぐときにこの柄の着物を持たせた(矢は放たれた後は帰ることはない)と、どこかで耳にしたような・・・記憶があります。
《2024.03.15撮影・投稿》
【 輝きや 源平咲きて 鉄の道 】(かがやきや げんぺいざきて てつのみち) 今日北陸新幹線が福井県の敦賀まで延伸しました。これで富山県と石川県の全域と福井県の一部が開通したことになります。
北陸地方は穏やかに晴れて、この日を祝すにぴったりの一日となり、あちこちで明るく盛り上がりりのイベントが開催され「春本番」を感じることが出来ました。 ※1「源平咲き」:源平合戦の時、源氏が白旗、平氏が赤旗を用いたことから一本の木が紅白の花を咲かせる場合、このように表現することもある)
(撮影場所は、長町観光駐車場」内の片隅(老舗記念館裏)一本の木に紅白の梅の花が咲いていました。)
※2「かがやき=輝き」は「北陸新幹線」の最速型車両の名称
北陸各県の移動はもちろん、東京までの時間短縮がされて人の往来が多くなることを期待するところですが、関西、中京方面へのアクセスは、サンダーバードや白鷺の特急運行がなくなって乗り換えることが必要になりました・・・。
北陸応援割りは瞬時に売り切れ~~残念!!(^^;
《2024.03.16撮影・投稿》
【 田起こしに 望むらくなり 能登ひかり 】 (たおこしに のぞむらくなり のとひかり) 冬が終わり、そろそろ稲作の準備に取り掛かる頃、大地震の影響下にあっての田畑・・・はたして今年はいつものような収穫を得ることが出来るのかどうか・・・不安ながら「田起こし=土壌の攪拌」の作業に入ることでしょう。
田に農業用水を引くことが出来たとして、更に田に水を貼ってみて、水漏れなどがないかどうか・・・とても不安な中での稲づくり工程の第一歩・・・。
もしこの工程がうまくいくようであれば、一生懸命コメ作りに努力するので、どうか無事収穫ができますように・・と望み願いたい。
そうすることが可能であれば、能登に明るい光が・・・。
※1石川米「能登のコシヒカリ」は別名「能登ヒカリ」と命名されたものもあります。
※2「望むらく」=望むところ、願い・・・。
今まで他銘柄のお米購入でしたが、これも地域応援との考えから購入しました。とてもおいしいお米です。
ちなみに、能登米「こりゃまい(米)じゃ」など、ユニークな命名のお米があって思わずにっこり!!
《2024.03.17撮影・投稿》
【 茶の湯窯 香散見草置く 寒雉かな 】(ちゃのゆがま かざみぐさおく かんちかな) 本日ふと立ち寄った「金沢商工会議所」のロビー展示コーナーに宮崎寒雉(13代目)作「茶の湯窯」が展示されていました。
写真では判り辛いですが、窯の肌に、「咲いた梅の花枝」(加賀百万石は梅鉢の紋)がくっきりと表された逸品を発見して「今日のパチリ!!」
他にも数点の美術品が展示されておりましたが、今まさに「梅」開花の時期に相応しい展示品・・・さすがに工芸王国金沢の心配りかと・・・。
※1「寒雉」:「宮崎寒雉」(みやざきかんち)初代は能登の国(穴水町中居)に生まれ加賀藩の御用釜師。注:この作品は13代目宮崎寒雉(1915年-1994)の作
※2「香散見草」:「梅」の別表現
※3「置く」:釜の肌に図柄を配置すること
人それぞれに、作品の解釈・評価は様々で、見る時々や時の感情・背景にも影響を受けるものです・・・。
ちょうど「梅」の季節にこれをあしらった作品を見つけたからなのかも知れませんが、「侘び寂び」の世界に一瞬ですが、触れることができたように・・・。
《2024.03.18撮影・投稿》
【 三味の音に 震駭ねこや 茶屋の春 】(しゃみのねに しんがいねこや ちゃやのはる) 三月も中旬になろうかという時期なのに、まだまだ寒くて明日から降雪の天気予報・・・。
このところの気温では、特に寒がりの猫にとってはけっこう辛いかも・・・。
茶屋街の検番から、三味線のお稽古なのか音色が聞こえだした途端、写真でポーズをとってくれていた猫が胴震いした後、この場を立ち去りました。
※「震駭」:震え驚くこと、震えあがること
薄日が射してもさほど暖かくないのか、横に停めたバイクのエンジン余熱に暖まって?いたのかとも思えた猫でしたが、そもそも音に対する敏感な反応と、知ってか知らずか三味線は猫の皮が張られた楽器・・・いずれにしても驚いた様子をも「パチリ!!」出来たらよかったのですが・・・(^^;
ちなみに、停車の二輪車は「ヤマハドラッグスターV型2気筒4サイクル」の「XVS1100」かと??・・。2008年の排ガス規制値をクリアできず、生産中止、逆輸入車も含めて入手困難・・・今や垂涎もの・・・。
なお、「ドラッグスター」とは、二輪車の場合、停止状態からスタートして400mのタイムを競うものが主流です。
《2024.03.19撮影・投稿》
【 春嵐も 泰然たるや 大手掘り 】(しゅんらんも たいぜんたるや おおてぼり) 台風並みの強風と霰交じりの雨が吹き付けて・・・「波浪警報」と「雷・強風」の注意報が発令された石川県、「春の嵐」のお彼岸の中日でした。
さぞ、お堀の水面が大きく揺れて白波が立っているかと思ったところでしたが、まったくなくて凪の状態でした。
※「泰然たる」: 落ち着いて物事に動じない様
加賀百万石を外様でありながら、286年もの長きにわたり維持管理した加賀藩、時には江戸幕府との間で起きた数々の無理難題などにも対応して・・。
正門(大手門)を囲う「大手掘り」、参勤交代などはここから江戸に向ったところですが、江戸への出立に際し、心中穏やかではない事象も多々あったのだろうが、おどおどせず、堂々と・・・それを見送る奥方や御子達もいたはず・・・。
(堀に映る木陰の形が、見様によっては手を振る姿のようにも思えて)
※「大手門」は縮小にはなったものの、その一部に堀水が張られています。
《2024.03.20撮影・投稿》
3月21日(木)から「その4」に移ります