コンテンツへスキップ
ナビゲーションに移動
【 振り返り 大夕焼けに 帰巣鳥 】(ふりかえり おおゆうやけに きそうどり)
とても綺麗な昨日の夕焼け・・・。しばらくするとカメラの手前をゆっくりと横切る黒い影が見えて・・・カラスが帰る空は見上げることはありますが、少し違った鳥だと判るくらいに数羽がゆっくりと飛んでいました。(あまりにも綺麗な夕焼けに「帰巣鳥」たちが思わず振り返った・・・そんな感じがしました。)
夕陽は年間数百枚単位で撮影しますが、雲のない陽が(単純に)沈む様子、例えば海岸と地平線、山間に沈む姿、ビルの谷間のガラスに映るもの・・・など。
周りの雲を赤く染めて沈みゆく夕陽、瞬時に変わる色合いをカメラに画像として忠実に収めることは本当に難しくて、何枚も何枚も撮影(連続シャッターは原則使用せず)しても、少しずつタイミングがズレてしまっているのが常となります。
今回ゲットした写真の一枚を拡大すると陽の真横に「白馬」というか「金色の馬」「漆黒の馬」とも表現できるような形の雲が見えてきます。
「あかね雲」とか「あかね空」と表現したかったのですが、季語としては「秋」となり、また「茜色」のみだと季語とはならないことから、夏の季語となる「夕焼け」を表現したくて考えていると「梅雨夕焼け」「夕焼け雲」などが浮かん出来ましたが、今回は「大夕焼け」としました。
これからしばらくの期間は、たくさんの「夕焼け空」が楽しめそうで、わくわくしてます。
※1「帰巣鳥」: 鳥や動物が遠くから自分の巣に帰ってくる性質又は能力(本能)ここでは「渡り鳥」の意
※2「大夕焼け」: 夏の季語「夕焼け」に「大」を付すほどの夕焼け
《2025.05.27撮影・05.28投稿》
《お願い》
【これ以降の投稿をご覧になるには、ここを「CLICK」又はタップしてください】
【 宝暦の 災を慰み 金糸梅 】(ほうれきの さいをなぐさみ きんしばい)
宝暦9年(1759年)の四月に、金沢史上最大の大惨事「宝暦の大火」があったという史実が記録されています。(当時の記録では、藩士、寺社、町屋など1万5百余軒が焼失したとある)
いくら外様大名の中で一番の石高(百二十万石)を有する加賀藩とは言え、救済(復旧・復興のため、幕府から5万両を借り受けたとか・・・。
一枚目の写真をあえて白黒としたが、「河北門」から「菱櫓」付近方向を眺めた図。
二枚目の写真は、元NHK金沢放送局が駅西に移転後に建ったマンションの歩道に近い花壇に植えられていた(参勤交代の正門である大手門の近く)「キンシバイ=セイヨウキンシバイ」花の姿・・・。(加賀藩の紋「梅鉢」の「梅」が一字名前に使用されています・・・)
黄色い花が大きく咲いてとても可愛いです。
花言葉は、花色に由来?した「悲しみを止める」「きらめき」「太陽の輝き」「秘密」など・・・。
なお、この花は、大火の翌年「宝暦10年=1760年」に渡来したとの記録があります。
またこの年に、盛岡藩主「南部利雄」公から材木五千本の廻送があったことで、大いに助かり、造営は先ずは藩主の居館、二の丸御殿から進められたとのこと。
令和7年の今年から「二の丸御殿」の再現に向けた工事が始まったところ・・・。265年前の出来事、この花を観て当時を憂い、思いやった次第です。
※1「災を慰み」: 「災害」「災い」を悔やみ、また慰めるの意
※2「盛岡藩主南部利雄(としかつ)公」: 盛岡藩9代目城主、正室は加賀藩主 前田吉徳の養女(加賀大聖寺藩藩主 前田利章の娘)
《2025.05.28撮影・投稿》
《お願い》
【画像を表示するには、ここを「CLICK」してください】
【 江戸明治 往来門が 木下闇 】(えどめいじ おうらいもんが こしたやみ)
金沢城の北西方向に、江戸時代に設けられた「切手門」があり、その奥には「第六旅団司令部跡」(明治31年設置)が、令和になった今も当時のままの姿を観ることが出来ます。
江戸時代は、主に女中など身分の低い人達が利用したと伝わります。しかし、この先の「数寄屋敷」や「二の丸御殿」に近いことから、番所が設けられ、また通行手形が必要だったことから「切手門」と呼ばれたとのこと。
明治時代は、金沢城が陸軍省に接収され、軍の管理施設となりました。
明治14年(1881年)に起きた火災で、多くの金沢城内施設が焼失したものの、この門は消失を免れました。
今の時期は特に、門の周辺に緑が多く茂っていて、門の下周辺と西側に植林の大木が茂り、陽射しの強い日には陰となり、涼しくそよぐ風と相まって、しばしホッとした気分に浸ることができるかな~と・・・・。
※1「江戸明治」: 「江戸時代」「明治時代」の意
※2「往来門」: 「人の往来」があった門の意
※3「木下闇」: 「こしたやみ」とは「下闇=しもやみ」「木の暗=このくれ」など枝葉が茂り冷んやりとする樹木の下の意
※4「切手門」: 先の投稿文参照
※5「第六旅団」: 先の投稿文参照
《2025.05.30撮影・投稿》
《お願い》
【画像を表示するには、ここを「CLICK」してください】
【 早も咲き 前田の墓所に 沙羅の花 】(はやもさき まえだのぼしょに さらのはな)
今日5月31日の午前中に「史跡クリーン大作戦in加賀藩主前田家墓所」のイベントがあり、参加してきました。
当初の天気予報では「雨」となっていたのですが、午前9時から11時頃までは、「曇り」となったものの、今にも降って来そうな空模様でしたが、清掃作業が終わるまでの間、雨に合うことはありませんでした。
このイベントは、市民参加型の施策で、平成24年度から金沢市が企画実施、平成26年度からは「金沢文化財ボランティア”うめばちの会”」が同市からの委託により実行している。
毎年「金沢百万石祭り」が行われる直近の土曜日(又は日曜)に、歴代藩主の墓所(主に墓前の落ち葉や溝の清掃)清掃をしている。
私が担当することとなった場所は、「第6代藩主前田吉徳(よしのり)公」のお墓前でした。
「吉徳」公は、徳川五代将軍「綱吉」公の一字をもらい「吉治」後に「吉徳」と改めたと立て看板に書き記されています。
墓所の近辺には、沢山の木々と草花と野鳥の囀り・・・。本来もう少し後に咲く「沙羅の花」がもう咲いていて、少し驚きました。
さすが「加賀百二十万石」のお殿様、来週開催される「祭り」に花を添えてくだされたのかも・・・・・。
※1「沙羅の花」: 「椿」より小さい白い五弁花(沙羅双樹は別物)
※2「前田墓所」: 加賀藩主前田家墓所:金沢市野田町(野田山)に約80基あるお墓群(国指定史跡)
※3「金沢百万石祭り」: 先の投稿文参照
《2025.05.31撮影・投稿》
《お願い》
【画像を表示するには、ここを「CLICK」してください】
【 六月や 遅れ躑躅が 彩残し 】(ろくがつや おくれつつじが あやのこし)
早いもので今日から六月、一年の半分が刻まれる旬がやってきました。残りは六月(むつき)・・・。
昨晩から朝までの間、弱い雨が降っていたからなのか、朝露の影響なのか定かではありませんが、青葉と花の露が綺麗でした。
ここは「ひがし茶屋街」の一角にある緑地公園、一枚目の写真の遠くに映っているのは「浅野川大橋」です・・・。この辺りには、時期的には少し遅れての「躑躅=つつじ」が満開です。
市内各所に咲いていた躑躅は、もう終わりを迎えてしまいましたが・・・・。
東京方面から訪れた観光客は、「もう既につつじの季節が終わってしまったが、二度楽しめてラッキー」とカメラを向けていました。
躑躅や周辺の草花には、朝ごはんか、早朝お出かけ前の支度なのか判りませんが、いろんな虫さんたちが集まってきて、(名前は分りませんが)今まで観たことのない種もいたりして・・・・・。
このエリア、まだしばらくは五月から六月に咲く多種多様な花が楽しめそうですね。
※1「遅れ躑躅」: 時期を過ぎて咲いている花(つつじ)の様
※2「彩残し」: 色の綺麗な様相、5月の花はまだまだ残っている様
《2025.06.01撮影・投稿》
《お願い》
【画像を表示するには、ここを「CLICK」してください】
【 城下町 火の見櫓や 信長忌 】(じょうかまち ひのみやぐらや のぶながき)
金沢市橋場町からひがし茶屋街に向かうと、浅野川大橋の手前に緑地(小)公園があり、明治中頃まで存在していたと伝わる「火の見櫓(金沢の三櫓のひとつ)」が建っています。
現在のものは、当時の櫓(木製)を復元したものですが、浅野川と対岸の茶屋街をバックにした撮影スポットとして人気があります。
先の投稿(5月28日付)でも紹介しましたが、江戸時代の城下町金沢は春先に大火が起こったようです。
この対岸(大橋の北西側)には、金沢市内に現存するもっとも古い「火の見櫓(鉄製)」があります。1924年(大正13年)に建てられ「国の登録有形文化財」となっているものです。
今日6月2日は、(陰暦ではありますが)織田信長公の忌日、「信長忌」とされています。「本能寺の変」、炎に包まれた本能寺を描いた場面の数々が頭を過りました。
※1「信長忌」: 文中に説明の通り
※2「金沢の三櫓」: 文中紹介の櫓に「下堤町」の櫓を合わせた呼称
※3「本能寺の変」: 1582年(天正10年)明智光秀が謀反を起こし京都本能寺で織田信長公を襲撃した事件
《2025.06.02撮影・投稿》
【 西茶屋の 木戸跡白き 山法師 】(にしちゃやの きどあとしろき やまぼうし)
西茶屋街の入り口には、(数年前に建てられた)小さな屋根付きのベンチがあります。
この辺りには、1820年(文政3年)加賀藩前田家12代目斉広公の時代に町割りがされた茶屋で、金沢三茶屋街の一つとして、今も「出格子」が美しい二階建ての街並み、その当時の趣きが偲ばれます。
当時、この一角は板塀で囲まれるとともに、出入り口には「木戸」が設けられていました。
ちょうど、その木戸のあった辺りには、今「山法師」が白い花を咲かせています。
その白い苞(花)は、当時の華やかな花街と白粉化粧に包まれた芸妓さんたちの、厳しさとか辛さとかが多かったであろう人生に、そっと静かに白く咲いて慰めているのだろうかと・・。
今日の金沢は、終始雨模様でしたが、降る雨に静かにも上を向く(咲く)「山法師」を「今日の一枚」に選んでみました。
※1「西茶屋」: 先の投稿文参照
※2「木戸」: 文中説明のとおり
※3「山法師」: 山野に自生する。四辺の白く咲いた花に見えるが「総苞片」
《2025.06.03撮影・投稿》
《お願い》
【画像を表示するには、ここを「CLICK」してください】
【 水無月や 唐笠越しに 池泉かな 】(みなづきや からかさごしに ちせんかな)
玉泉院丸庭園は復元された「池泉回遊式の庭園」です。歴史的には「兼六園」より古い時期に作庭された日本庭園ですが、今の園、実は元の庭園に2メートルの盛土を施し、その上に造られたものです。
この土を掘り起こせば、「遺構」として残した実際のお庭がある・・・実に不思議な景観を眺めていることになります。 (少し間を置いて考えを巡らせる必要があるかと・・・)
今日は、「いもり坂」から金沢城内に向かう途中、一瞬曇り空が晴れ陽の光が射し込んだタイミングで撮影した園です。
写真の左上に「唐笠」が建てられていて、この下には2~3人が腰を下ろせる(木製)程度の座席が設けられています。
今日は雨の心配がいらない空模様でしたが、例え梅雨の時期に降る雨の中であっても、この庭園風景を、唐笠の下に座して眺めてみるのも、粋な試みかと・・・・。
※1「水無月」: 陰暦の6月の異名
※2「唐笠」: 「和傘」の雨傘、「柄」が付いているいることから「「柄傘」とも
※3「遺構」: 過去、人により造られた建築物や土木構造物を後世に残された(又は残す目的)で措置されたものの意
※4「玉泉院丸庭園」: 先に投稿の文参照
※5「池泉回遊式庭園」: 池の周囲を一周しながら庭園鑑賞する造り(兼六園、桂離宮、小石川後楽園、岡山後楽園、六義園など)の園
《2025.06.04撮影・投稿》
【 黄金かな 百万石に 小判草 】(こがねかな ひゃくまんごくに こばんそう)
金沢城の新丸広場、その多くのエリアは芝生の刈り取りや、養生管理が行き届き、手入れの程は見事です。雑草と呼ぶ類の草花を見付けることは難しいほど・・・。
河北門を下から見上げると、その一角に「小判草」が咲いていて、そよ風に揺られる姿、見る角度によっては、米俵にも見えてきます。
街中でも所々で見かける植物ですが、城内に入ってからこれを眺めると、少し趣が変わり、「小判」や「米俵」と「加賀百万石」のお城がつながって「豪華」なるイメージ・・・・。
この植物の茎や「鱗片」が、ゆっくりと揺れる姿を想像したいところですが、イネ科植物の小穂に共通して見られるように、全体が揺れても、小判状の包葉と茎?の距離が短いからか、小刻みにしか揺れません・・・・。
「小判草」の仲間に「姫小判草」があります。穂を振るとカラカラと音を立てることから、別名「スズガヤ(鈴茅)」と呼ばれます。(小判草よりかなり小さい)
時には「野草観察」と称して「城内ゆっくり散歩」を楽しむことにしています。
※1「小判草」: 別名「俵麦=たわらむぎ」その他文中説明の通り
※2「鈴茅」: 「すずがや」「茅」はイネ科の植物の意
※3「花言葉」: 「お金持ち」「熱狂」「興奮」など、夏の季語
《2025.06.05撮影・投稿》
《お願い》
【画像を表示するには、ここを「CLICK」してください】
【 紫陽花や 世に常ありと 教えたり 】(あじさいや よにつねありと おしえたり)
金沢市尾張町一丁目にある「金沢文芸館」(橋場町交差点角)に向かう途中、某個人宅の玄関前に、白く咲かせた「紫陽花」を見付けました。
「紫陽花」は、「七変化」とも称される花で、開花すると順に色が変化して、花の少ない梅雨の時期に目立ちます。また、花の色は土壌の「酸性度」で変わり、これの度合いが強いと「青色」に、アルカリ性が強いと「赤み」が強くなると言われています。
人間も生まれた時は白、環境や教育(土壌)が変化することで、青くなったり赤くなったり、時には黄色くなって・・・・・。
なお、「金沢文芸館」の3F(二枚目の写真)には「金沢の三文豪」の他、「地元作家」「縁故作家」の作品展示や「泉鏡花文学賞」受賞作品と選考委員関連本のほか、「五木寛之文庫(2F)」などがあります。
泉鏡花の短編小説に「紫陽花」があります。氷売りの少年と女性の出会い~炭で黒く汚れ氷~清められた氷と女性の行方・・・・数ページの中に鏡花が得意とする「幻想的で幽玄な世界観」が凝縮されています。
※1「紫陽花の花言葉」: 花の色によって多種多様(「移り気」「浮気」「辛抱強さ」など)
※2「世に常あり」:世の中にはよくあること、日常茶飯事、珍しくない などの意
※3「金沢文芸館」: 入館料100円、火曜日は休館日、その他先に投稿の文参照
《2025.06.06撮影・投稿》
PAGE TOP