<今日の一枚と一句>[その2(2024.02.23~03.03)]

【 春鴨の 比翼連理に 岩もやき】(はるかもの ひよくれんりに いわもやき)
  金沢城公園「玉泉院丸庭園」の「一の島」縁りで、三連休の初日の午後をのんびり散歩していたツガイの鴨、その様子をチラ見していた後方の岩、あまりにも仲が良いので、「ちぇっ!  良いな~ 俺も早く夫婦岩になりたいな~・・・」なんて愚痴る言葉が聴こえてくるような一瞬をパチリ!!
(太陽の当たり方で、表情が一瞬で変化しますネ)
 今日の金沢、たくさんの観光客の姿をお見掛けしました。(訪れて頂き感謝!!)

 ちなみに「比翼連理」・・・・中国長編の漢詩、唐の六代皇帝・玄宗と楊貴妃の悲恋物語からの四文字熟語です。(詳しい記述は避けますが、興味を覚えた方はググってみてください)

《余談》
夫鴨:「ま~だ~~??早くしないと渋滞に・・・」
妻鴨:「ちょっと待ってよ~お化粧がま~だ~。えぇ~~鏡曇ってる・?・・」
夫鴨:「はぁ~~~あと1時間くらいは掛かるかも(鴨)~~・・・」
(^^;

 
 

 【 加能県 陽気起点と 期して沿う 】 (かのう(加能=「加賀能登」=「石川」けん ようき(陽気=万物が動き生れ出ようとする気=春)きてん と きし(「岸」田総理)、て、そう(「聡」藤井聡太棋王)」

 24日、石川県に岸田総理大臣自らが被災地を訪れ、、(暖かい)国の救済措置についての概要説明のほか、輪島塗の事業者など地域産業を支える人たちと車座対話をされました。また、金沢市では「棋王戦」(藤井壮太八冠が初防衛戦で先勝)の対戦会場となりました。
 これらのニュースは、被災疲弊の石川県民にとって、どれだけの「期待と励み」になったことかと・・・・。(本当にありがとうございました。)

 ちなみに、写真の「石川縣里程元標」は、過日投稿の「今日の一枚・・・」で紹介の「枯木橋」傍に建てられている石柱です。
 昭和58年(1983年)に設置され、明治五年当時の県の基準点を示すものです。
 正面下には「加賀国金澤尾張町」左側には「野々市へ一里三十一町二十四間」と刻まれている。
 
 なお、この元標の隣には「ガス燈」の復元柱もありますので、この通りが金沢で最も賑わっていた頃の「尾張町」のあれこれを想像しつつ、一度ぶらりと訪ねてみてはいかがでしょうか?             《2024.02.24撮影》


 【 雨露に 芽吹く枝花 花梨かな 】 今日は小雨の降る寒い一日の金沢でした。この「パチリスポット」は、多くの観光客が訪れる「長町武家屋敷休憩館」内にある樹木のひとつ「花梨木=かりん」です。
 この休憩館は、他にも「ヤマボウシ」「ザクロ」「寒椿」「多羅葉の木」など沢山の植物が育成管理されていて、四季折々の花実が観察できるなど癒し・憩いのエリアです。
 カメラを向けると水滴が、ポツリ・・ポツリと落ちていく中、新緑の物体が目に留まりの「パチリ」、ちょうど水滴が誕生して落下するまでの、ほんの一瞬ですが、まるで新芽にエールを送るような「ハート」型を形成して輝きました。
 秋には「花梨酒」になくてはならない大きな果実に育ちます。(楽しみ~~)

 ちなみに、花梨の「花言葉」の一つに「唯一の恋」があります。故に、水滴も「ハート型」を演出してくれていたのかな~?・・・・。(花は薄いピンクで、梅の形に似ています。)
                         《2024.02.25撮影》


 

 【 木草弥生 まだ剝がせぬや 薦をまく 】 (きくさやお まだはがせぬや こもをまく ) もうすぐ弥生だというのに、とても寒い北風が吹いてます。
過日、長町武家屋敷跡にある「職人大学校(長町研修塾)」の入り口にある燈籠の薦かけ姿を投稿しましたが、今回の燈籠は、ひがし茶屋街近く(観音町)にある「ひがし茶屋休憩館」の中庭に設置されているものです (薦かけの技法が同じなのでしょうか、とてもよく似ています。)
 この休憩館には「金沢市観光ボランティアガイドの”まいどさん”」が常駐しており、申込めば茶屋街周辺スポットをご案内してもらえます。

 ちなみに、3月は和風月名を「弥生」とも言いますが、あまねく草木が生い茂る・・・などの意があるようです。
 20度を超す暖かい日があったことが信じられないほど、今日のようにこんなにも寒い日が続いて・・・。
 でも季節は間違いなく時を刻み、あと三日もすれば3月、果たして「燈籠の薦」いつ剝がされるのか・・その時「風邪」など引かぬように、暖かい日にしてあげてくださいね。
                    《2024.02.16撮影、02.26投稿》
 
 

 【 悍馬なり 古木桜の 固つぼみ 】(かんばなり こぼくざくらの かたつぼみ)
  2月22日に日本気象(株)から五回目となる「2024年桜開花・満開予想」が発表されました。予想では、例年より1~3日ほど早くなるとのこと。(参考)悍馬=気性が激しく個性が強い=気性の激しい馬)
   
 ここ「弥生さくら公園」は旧金沢地方気象台の跡地に造られた公園で、写真の古木は、当時の「桜 開花標準木」(ソメイヨシノ)でした。(気象台が移転する1991年をもってその役目を終える)
 樹齢を重ね、あちこち手当されてはいますが、毎年綺麗な花を咲かせ楽しませてくれます。
 開花に向けて、蕾の赤ちゃん達が沢山目覚め、老木も「まだまだ若いもんには負けられんわぃ!」と、元気な声が聴こえたような・・・・。
  
 ちなみに「標準木」は全国に58本(都道府県ごとにあるが、北海道や沖縄など広いところや、離島などには複数本存在するとのこと。
 なお、標準木と新旧交代となる候補木の選定には、3年程度比較観測して開花時期が大きく異ならないことを確認して決められるそうで、現在の「桜標準木」は、金沢地方気象台(金沢市西念三丁目:合同庁舎内)の敷地内にあります。
                                《2024.02.27撮影》



 【 山茶花が 敷きて詰めてや 卒祝い  】 (さんさかが しきてつめてや そついわい)
市立高校の卒業式、今年の場合は全国的に3月1日(金)が多いとのこと。
 山茶花(サンサカ=サザンカ)が、降雪や厳しい北風を受けながらも、たくましくピンク色の花を咲かせてくれて、暮れから2月の終わりまで和みを与え皆を楽しませてくれました。
 そろそろ、その厳しさから解放されて・・・。春の花たちにバトンを渡す時期が到来します。
 大学入学や、企業への就職・・そんな門出を祝うかのように、地に薄紅色の絨毯を敷き詰始めました。

 ちなみに、「山茶花」は、本来の読み方「サンサカ」が訛り、「サンザカ」と呼んだが、いつの頃からか、「サザンカ」(なんだか・・・昭和の演歌の題名にもあったようにも~・・・)という呼び方になったとか・・・。
 なお、日本が原産国で「物の本」によると、サザンカ全般の花言葉は、「謙遜」と「ひたむきな愛」とされるが、ピンクの花は「永遠の愛」との説がありました~。(^^;
                                《2024.02.28撮影》
 
 
 
 

 【 雪代に 塚も和みて 願念寺 】(ゆきしろに つかもなごみて がんねんじ)
 金沢の三寺院群のひとつ「寺町寺院群」にある「願念寺」この寺の山門前には松尾芭蕉の句碑が
あります。 ※「雪代」=「雪解け(水)」

  芭蕉の弟子であった「小杉一笑」の菩提寺でもあるこの寺の境内には、一笑辞世の句「心から雪うつくしや西の雲」と刻まれた塚が置かれています。
  訪れた時、塚の上近くにある土塀の屋根雪が解け、水滴がこの塚に降りかかっている様子・・・一滴一滴が(一笑の)「和み」となるやに映りました。

  松尾芭蕉さんが来澤したことについて前に関連する投稿(2/15)をしましたので、詳細な記述の一部を省略しますが、弟子の一笑に会うことを楽しみにして金沢に着いてその死を知って嘆き悲しんだ芭蕉さんが、「つかも動け 我泣く声は 秋の風」と詠んだと紹介されています。

  ところで、この塀垣きに掛けてある紹介札が二札、この芭蕉句、もう一方の文字表現では「塚も動け 我が泣く声は 秋の風」となっており(「つかも」と「塚も」、「我泣く」と「我が泣く」)表現方法が異なっていました・・・。どちらが正しいのか、はたまた?・・・。
                          《2024.02.27撮影、02.29投稿》

  
  
 

【 梅白し 景色借りたや 鉛屋根 】  [うめしろし(=梅城士=梅鉢の城の士=金沢城の侍) けしきかりたや(=借景としたいのだろうな~) なまりやね(鉛瓦の屋根)]

  「国の重要文化財金沢城三十間長屋」(指定年月=昭和32年6月18日)の鉛瓦の屋根は、令和4年4月~令和6年3月まで、「2ヶ年度継続事業」として保存修理(屋根の葺き替え及び部分修理)され、修理中被っていた覆いが過日取り外されました。

  時は春、白、紅色の梅たちは葺き替え工事完了後の姿に、拍手を贈るかのように風に靡いて・・・。
  おそらく、「梅木としては、三十間長屋を借景に・・」また「三十間長屋としては、梅木を借景に・」として自らを引き立たせたい(世の常)と、それぞれがそれぞれの思いがあるのかな~・・・・・。
  
  ちなみに、「三十間長屋」(さんジッケンながや←さんじゅっけんではない)のほか、「四十間、五十間・?・九十間」など、他にも種々の長屋(武器弾薬の保管倉庫、城壁の役目を持ち、長屋住まいの「ながや」ではない)が存在していたことを示す文献・図面を目にします。
  なお、雨風が強かったり、突然太陽光が眩しかったり・・・激しく変わる空模様だった今日、「玉泉院丸庭園」を訪た方の割合は、7対3で圧倒的に外国人の方が多かったようです。
                         《2024.03.01撮影投稿》
  
  
  

  

 【 崩れ落つ 石垣傍に 初桜】 (くずれおつ いしがきそばに はつざくら)
  「能登半島地震」で、金沢城の石垣にも相当の被害(「崩れ」、「変形の大中小」等)が出ました。
  関係当局による調査、危険個所の通行を禁止する区域の指定や、う回路の確保、応急的修繕措置も日々進められており、2月中通行止めとなっていた「いもり坂・玉泉院丸口」が3月1日にから通行できるようになり(立入規制の変更)また「金沢城公園閉園時間」が1時間延びて18時までとなりました。
  
  崩れた石垣・・・より安全に修復されるには少し時間が掛かると思いますが、私的に発見した桜の開花(初桜)、これから訪れる「城と桜」と「人の賑わい」を予告させてくれて・・・桃の花にも競いて、とても逞しく咲いてくれました・・・感謝!!心が暖かくなりました。

  ちなみに「桜吹雪ならぬ本物の吹雪」となった今日の午後、「桜の剪定枝の無料頒布整理券」なるものを妻がゲットしてきました。
  我家では毎年恒例となったイベントの一つですが、某ボランティア?グループが「桜の剪定枝」を捨てることなく温度管理をされた後に頒布、「一足早く桜の花を家中で咲かせ楽しんで」との粋な取組みに感動し「同整理券」獲得に出向きますが、年々入手するための倍率が高くなってきました・・・・(^^;
(本枝の受領は20日)
                              《2024.03.01撮影、03.02投稿》

  
  
  
  

 【 蔵したや 二年先に 馬酔木かな 】 (ぞうしたや ふたねんさきに あせびかな)
今年の「馬酔木=アゼビ」は、例年以上、今年は本当に見事に綺麗な花を咲かせてくれました。
 今年は辰年・・来年は巳年・・・超えれば「午年」が到来します。「午年の旧正月」には、お神酒に頼らずとも、この葉を食べて、心底酔っぱらいたいな~と・・・できるものなら二年先まで取り置きしたいな~と思わせるほど見事・綺麗だぞ~の意です(^^;
 
 この花は、2月~4月までの間、白色~ピンクまで、可愛い花が沢山咲きます。
 可愛い・綺麗な花には・・・の通り、「葉」の部分に毒性を有し、特に「馬」が食べると・・・。
 「猫にマタタビ」みたいな・・・立ち上がれなく(足がしびれて)なるようです。
 脚が痺れる様子から「アシビと呼称する」と説明された文献もあります。

 ちなみに「馬酔木」の花言葉は、「犠牲」だったり「清純な心」だったり、はたまた「あなたと二人で旅をしましょう」???だったり・・・訳が分からない記述もあって・・・よく判りません。
 
 「旅」と言えば、大河ドラマに刺激されての京都・奈良・・・「奈良公園」にはこの「馬酔木」がホンマに沢山群生しています。(特に「ささやきの小径」はハンパないほど「馬酔木の森」~~です~)

 これだけ群生した理由は、「鹿が(毒性のあることを)知っていて食べないから~」です~(^^;

《2024.03.03撮影(にし茶屋資料館内庭=今が見頃です)》


【2024.03.04(月)からは、「その3」に移動しました。】
 

 
 

 【 桜待ち 猪目揺すぶる 水面かな 】 (さくらまち いのめゆすぶる みなもかな)
 弥生3月、そろそろ桜前線全国マップのカラーリング、はたまた、あちこちから届く開花宣言の季節・・・到来です~。
   何万と積み上げられた金沢城の石垣、ここ、三の丸側から見える五十間長屋の石垣の構成石の中に「猪目=猪の目=ハート形」の石があります。
   いつの頃からか、SNS等で人気が高まってきた「石」ですが、この石、特に水面に映った形が、より「ハート」形?に見えるとか・・・。

金沢城の桜が満開を迎える頃、毎年ライトアップされた夜桜に魅せられ、沢山の観桜客が訪れます。
   その時がもうすぐそここまで来た~~!とのドキドキ鼓動なのか、今日の水面は一定のリズム感での揺れが在りました。

   ちなみに、この石を発見すると「より幸せになれる」「幸運が舞い込む=ラッキー」?等々・・・。
   特に「カップル?」「ツーショット?」(アベックとの表現は死語??・・・「お二人」の表現方法は別として・・・~~。  金沢城入場の際には、探してみてくださいね。

                             《2024.03.04撮影投稿》
  
  
  
  
  

3月4日(月)から「その3」に移ります。

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