〈今日の一枚と一句〉「その8(2024.05.19~06.03)」


【 新芽葉や 天道虫が 星二つ 】(しんめばや てんとうむしが ほしふたつ)

 午前中の武家屋敷界隈、木々の若葉が朝露に濡れてとても綺麗でした。
 よく観ると、「仮面ライダー」の顔のような文様の虫が、モーニング中?の様子、動きがとても可愛かったので「パチリ!」ました。

 この虫の正体は、「二つ星の並天道虫=フタツボシノ ナミテントウムシ」で、黒色の羽根に赤い星の斑点が二つあることから「二つ星てんとう虫」とも呼ばれています。
 黒いてんとう虫は、主に「成功を掴み取る」「仕事運がアップする」「邪気を払う」「悪いものを遠ざける」等々、幸運を運ぶ虫とも・・・。

 また、新芽そのものを食べるてんとう虫もいますが、この種(写真)は、葉を食べる小さい虫を駆除(食べる)する「益虫」に類されます。

 アブラムシがとても美味しかったのか、はたまた餌を御膳だてしてくれた若葉への感謝なのか?「三ツ星ならぬ二つ星」を点けていました・・・(^^)/

※1「天道虫」: 小型の甲虫、行き場がなくなると上に飛び立つ習性があり「お天道様に飛んで行った・・」=「天道虫」となったとか・・・。
※2「害虫、益虫」: 三種類に大別(草食=新芽そのものを食べる⇒害虫、肉食=新芽に付いたアブラムシなどを食べる=駆除する=益虫、菌食=うどん粉病菌を食べる=益虫)される
※3「目立つ装飾」: 足の関節から有毒(アルカロイド)で強い苦みの液体が出るので、鳥が捕食しても「二度と食べたくない=苦虫をかみつぶす(表現方法の源)?」とてんとう虫自体が危険サインを示す「プロテクター」の役目にもなるとか・。

《2024.05.19撮影・投稿》



 

【 山法師 鯰尾兜 待って咲き 】(やまぼうし なまずおかぶと まってさき)
加賀藩祖前田利家公の入城を記念して、毎年6月に開催される「百万石まつり」(5/31日~6/2)の準備が市内各所で進められています。
 武家屋敷跡の休憩館正面門には「梅鉢紋&百万石まつり」と記した赤提灯が掲げられています。

この敷地南東方向の角地に毎年この時期「山法師=ヤマボウシ」の花が咲いて祭りが近いことを知らせてくれます。
 今年の山法師の様子については、先に関連投稿(「今日の一枚・・・その6」4月25日撮影投稿=場所は西茶屋観光駐車場下でしたが)しましたが、心配をよそに見事に咲き始めました。

 花が、殿の入城を両手を広げて大歓迎(待ち望む姿)??している様子にも見えてきて「パチリ!」ました。

※1「山法師」: 「今日の一枚・・その6」投稿文参照
※2「鯰尾兜」: 利家公が着用した「兜」大小2種類(60cmと30cm)ある
※3「百万石祭り」: 今年で73回目、利家役:仲村トオルさん、お松の方役:夏菜さん。金沢駅14時スタート~17時半頃金沢城公園

《2024.05.19撮影・05.20投稿》

 

  

【 石鹸玉 切手見せずも 数寄屋敷 】(しゃぼんだま きってみせずも すきやしき)
金沢城北西に位置する「切手門」、藩主の側室たちが住んでいた場所「数寄屋敷」(大奥?)がありました。
 ここの出入りには通行手形(切手)が必要で、門や番所が設けられていました。
 この門は城を襲った火災からの消失を逃れた藩政期から残る建物です。

 午前中、海外からの観光客?(家族連れ)の子供が門前にシャボン玉の遊びに興じながら歓声を上げる男の子、それを見つめる両親?が微笑ましくて「パチリ!」。
(掲示の写真ではよく判りませんが、シャボン玉が門の上を飛んでいます。なお、肖像権の関係から幼子等の写真(場面)を除きました。)

 切手門の奥(数寄屋敷跡)には旧第六旅団司令部が今も現存しています。
 いずれにしても、この切手門を潜るには相当厳しいチェックがあったものと想定するところですが、このシャボン玉、あっという間に門の上を超えて・・・。

※1「石鹸玉」: シャボン玉のことで季語は「春」
※2「切手」: 「切手門」の「通行手形=切手」
※3「旧第六旅団司令部」: 1898年(明治31年)に陸軍が設置した

  今日は「川柳風」にて失礼しました。

《2024.05.21撮影・投稿》


【 縄文の 遺跡館が 車輪梅 】(じょうもんの いせきやかたが しゃりんばい)
「中屋サワ遺跡」は金沢市の西南部沖積平野にあって、縄文時代前期の「上安原遺跡」など石川県を代表する遺跡が分布しています。
 ここに「金沢市埋蔵文化財センター」(金沢縄文ワールド)があります。
 出土品の整理や記録、展示物を時代をおって見学できる施設です。また、勾玉等の作成体験なども楽しめます(無料)。

 今日の金沢は晴天に恵まれて、この時期特有の爽やかな一日となりました。
 同センターの正面入出口など敷地内に「シャリンバイ=車輪梅」の白い花が咲き誇り、ちょうど今が見頃です。(お子様連れで訪ねてみることお薦めします)

 縄文時代にもこの花が咲いていたらいいね~・・・(^^)

※1「縄文」: 「縄文時代」は紀元前1万3千年頃から約1万年以上続いた時代
※2「中屋サワ遺跡出土品」: 国指定の遺跡出土品、当センターに保管・一部展示
※3「車輪梅」: 「シャリンバイ」は、暑さや潮風にも強く、又昨今の大気汚染にも強い花木で、5~6月に多くの花が咲き、秋には果実が実ります。(枝が車輪のスポークに似て、花が梅に似ていることから?)
※4「花言葉」: 「そよ風のここちよさ」(まさに今の時期の気候に合致)
※5「季語」: 季語の決めはないが、今の時期(晩春又は初夏) の頃とする

《2024.05.22撮影・投稿》


【 春花も さすが加賀藩 石垣ぞ 】(はるはなも さすがかがはん いしがきぞ)
 金沢市役所前広場には「百万石祭り」の準備が日々整いて、あとは祭り本番を待つばかり?になりました。
 「いいね金沢」のロゴを配した花壇の花(ベゴニア)、よく見ると城の「切り石積み石垣」の様にも見えて「パチリ!」ました。
 「百万石行列」当日が爽やかに晴れることを祈りつつ・・・。

※1「ベゴニア」: 2000種以上の原種があり、栽培品種は1万種とも
※2「花言葉」: 赤色は「公平」、白色は「真実、親切」、ピンクは「丁寧」など
※3「加賀藩」: 江戸時代に加賀、能登、越中3国の大半を領地(約120万石)として廃藩置県まで続いた藩
※4「百万石祭り」: 5/31(金)~6/2(日)、メインの「金沢城入城行列」は6/1(土)金沢駅を14時にスタートして、メインストリート各所に演舞披露するなどの後、城に入る。

《2024.05.23撮影・投稿》

【 石垣や 雀隠れの 多門かな 】(いしがきや すずめがくれの たもんかな)
 金沢城の西、玉泉院丸に位置(尾山神社向かい)する「鼠多門=ネズミ多門」は、令和二年七月(2020年)に復元され、今年丸四年を迎えます。
 建築当時の色合いも、時間経過とともに落ち着きを見せ、訪れる観光客も多いスボット(百万石回遊ルート)の一つです。

 この玉泉院丸鼠多門周辺の石垣(城壁)は、土塁の上部に石垣を巡らす「鉢巻石垣」と呼ばれる積み方に特徴があります。
 この時期、土塁一面に若葉が茂り、雀が隠れることが容易なほどに伸びました。 (鼠多門口からの木橋は、車いす対応のスロープも備えられています。)

※1「雀隠れ」: 春草の丈が伸びて、雀が隠れることが出来る位になった様(春~初夏の季語)
※2「多門」: 兵器庫や防壁を兼ねた建物、この多門は「鼠多門」と呼ばれるが、名前の由来は、門の方角を示すとか、色合いからとか、諸説あります。
※3「鉢巻石垣」: 「土塁の上部に造った石垣」反対に「腰巻石垣=土塁の下部だけに造った石垣」(江戸城や彦根城で観ることが出来ます)

《2024.05.23撮影・05.24投稿》
 
 

【 ふるさとに 木犀新梢 偉人館 】(ふるさとに もくせいしんしょう いじんかん)
「金沢ふるさと偉人館」(金沢市本多町6-18-4=金沢歌劇座の西側)は、藩政期から今日まで世界に誇れる偉人達(近代日本を支えたふるさとの偉人)についての見学や、体験などを通じて故郷の偉人の偉業を知ることが出来る「人物館」です。

 毎年秋口には「日本の三大芳香木」の一つとして(金、銀)木犀(もくせい)が甘い香りを放ち、橙黄色や白の花とともに「目と鼻」を楽しませてくれます。
 今の時期は金(銀)木星に新しい枝(梢)が伸びて、6~8月頃には花芽が形成されます。(同館の庭に「金木犀」が植樹されています)
 なお、偉人館の前に「杉森久英」氏の著書「能登」(第13回平林たい子文学賞受賞)の一節?が掲げ(石柱)られています。

※1「新梢=しんしょう」: 新しく伸び出た枝で「一年枝=いちねんし」とも
※2「木犀」: 金木犀、銀木犀と呼称される種類木があり、花の色も異なる
※3「杉森久英氏」: 石川県七尾市(明治45年生)の小説家、「島田清次郎」の伝記小説「「天才と狂人の間」で直木賞を受賞
※4「ふるさと偉人館」: 観覧料=320円、休館日(月、祝日の場合翌平日)
※5「その他」: 先人達の生涯や業績を知ることによって、これからの若い人達が新しい枝を伸ばし大きく開花(木犀のように)することを願って・・・。

《2024.05.25撮影・投稿》

【 桜桃や 実り祝いぞ 初賜杯 】(おうとうや みのりいわいぞ はつしはい)
 今日は大相撲千秋楽、新小結の「大の里」関が、史上最速優勝・賜杯を手にしました。誠におめでとうございます!!
よく晴れた金沢、少し前には桜の花見で賑わった浅野川河畔・・・もう既にサクランボ(桜桃)が沢山色づいてます。

色付いた赤い実や緑葉達が、大の里関の初優勝を祝うかのように観えて「パチリ!」ました。
 
 ※1「桃桜」: 「桜桃=オウトウ」桜ん坊のこと。
 ※2「実り祝」: 写真で赤い実と黒い実の数が12勝3敗に見えました(^^;
 ※3「賜杯」: 天皇・皇族から下賜された杯(賜盃と刻される)
※4「初賜杯」: 詳細は今日のTVニュースなど報道情報に委ねます。

《2024.05.26撮影・投稿》



 

【 三味の音と 鳴鐘響や 苔青し 】(しゃみのねと めいしょうきょうや こけあおし)
 金沢市東山1丁目(茶屋街近く)に「實相寺=じっしょうじ」(黎明山 真宗大谷派)さんがあり、「三味線の租=越中屋与兵衛」さんのお墓があると記されています。
 墓石や石段などに付く苔や日陰の地表に繁るコケ類・・・青や緑、赤紫など種類も多く見られます。
 春から初夏まで、特に梅雨に入る頃が成長期、目立ってきます。
 日頃、三味の音や梵鐘の響きを聴きながら成長していくのであろうが、今はまだ「青い苔」・・・。

※1「三味の音」: 「三味線」の音、「三味線の租が眠る(お墓)」がある他、茶屋街からの三味線や鼓、太鼓などの音も聞こえてくるかと・・・。
※2「鳴鐘響」: (お寺の)鐘が鳴り響く様
※3「季語」: 「苔青し=晩春又は初夏」

《2024.05.26撮影・05.27投稿》



 
 
 
 

【 葉薊や 一切経と 紋仰ぎ 】(はあざみや いっさいきょうと もんあおぎ)
 金沢ひがし茶屋街にある「円長寺(えんちょうじ)」、三代利常公が鷹狩りに出かけた際、休憩所となった場所と伝えられています。(本寺には同公の位牌が安置されています)
  葉薊は、六角造りの「一切経蔵」の御前に、また屋根には、金色に輝く「剣梅鉢」の御紋が飾られており、これを仰ぎ見るようにも見えます。

 まだ花は咲いてはいませんが、やがてまっすぐ立ち上がる綺麗な花穂を観ることが出来ます。
 なお、人力車による周辺ガイドのスタッフがこの近くに待機しておりました。

※1「葉薊」: 「はあざみ=アカンサス」は、ギリシャのコリント様式(建築様式)に由来する花言葉は、「芸術」「技巧」「美術」等に関連したものが沢山存在します。
※2「一切経」: 全ての経典を網羅した「出三蔵記集(しゅつさんぞうきしゅう)」のこと
※3「紋」: 前田家家紋(剣梅鉢)

《2024.05.26撮影・05.29投稿》

 

【 山法師 咲きたる庭や 夢ありぬ 】(やまぼうし さきたるにわや ゆめありぬ)
  石川四高記念公園内に植木の山法師、赤レンガの同記念館裏に今が盛りと咲き誇っています。
  この地には、「旧制第四高等学校」が設立(1887年)されており、多くの著名人を輩出した。
  また、「加賀騒動」の中心人物となった「大槻伝蔵」の屋敷跡に近い場所でもあります。
  異例のスピードで出世した大槻が騒動渦に巻き込まれ、配流となった。(後自害したとの説あり)

   銘々の夢や希望が膨らみ、また複雑に絡んだ現実が交差してきたことでしょう・・・。

 ※1「山法師」: この花に関連する概要記述は、先の投稿内容のとおり。
 ※2「旧制第四高等学校」: (出身の著名人:敬称略)林銑十郎(第33代内閣総理大臣)、阿部信行(第36代内閣総理大臣)、井上靖(作家)、鈴木大拙、西田幾多郎(共に哲学者)、八田与一(工学者=台湾ダム建設)、平泉澄(国史学者)、中野重治(評論家)等
 ※3「加賀騒動」: 強硬な藩主独裁を目指した城主が側近として抜擢した大槻伝蔵であったが、既得権を奪われた門閥派の妬み恨みに翻弄され、後々には蟄居~配流となる。
 ※4「夢ありぬ」: 「きっと大きな夢があったのだろう」の意

《2024.5.30撮影・投稿》
  
  
  
  

  

【 城に入る 殿を祝する 祭りあり 逆立ち狛や 喜楽母子かな 】(しろにいる とのをしゅくする まつりあり さかだちこまや きらくぼしかな)
 今日から3日間「金沢百万石祭り」が開催され、明日(6/1)はメインの市中行列が開催されます。
ここ「宇多須神社」は、藩祖利家公を「卯辰八幡宮」と称して祀られ、代々藩主の祈祷所でした。
明治33年には同神社名に改められた(金沢五社のひとつ)。

 鳥居を潜ると、狛犬が設置されています。神社に向って右の狛犬が逆立ちしています。また左の狛犬は幼い子狛犬を抱いている姿が他の神社には観ることのない様相です。
 祭りが近づいて嬉しい、との表現なのか?逆立ちをしながら、向かいの子と母におどけて見せる・・・微笑ましい姿にも映り「パチリ!」ました。

※1「宇多須神社」: 718年(養老2年)「卯辰治田門天社」として創設され、江戸時代に利長公が同社境内に「卯辰八幡宮」(加賀藩社→県社)を建てて利家公を合祀された。
※2「喜楽」: 喜び楽しむこと
※3「逆立狛犬」: 明治中期から昭和初期にかけて同狛犬が流行、「加賀逆立ち狛犬」「金沢逆立ち狛犬」とも呼ばれる
(今回は短歌風にて失礼しました)

《2024.05.30撮影・05.31投稿》

〘2024.06.01投稿文はワンクリックしてください。☟〙

【 未草 蛙を載せて 土橋門 】(ひつじぐさ かえるをのせて どばしもん)
金沢城の北西方向に「土橋門」跡があります。かつて、北の丸と三の丸をつなぐ土橋に面して設けられた重厚な櫓門(枡形)と説明書き札が建てられています。

 当時、金沢東照宮側からも登ることが出来る土坂で、しろに向って左側には内堀があったと思われるが、右側に水が張られている様子(図面)はまだ見たことがない・・・。
 現在の新丸広場周辺から見上げる位置辺りに水たまりが点在する。時節には睡蓮(スイレン)?花を観ることもあります。
 なお、この土橋門を構造する石垣が現在も残っていて、間近にみると「重厚な櫓門」であったとの説明が理解できます。(この石垣の中に「亀甲石」が組み込まれている=「その4の3月28日に関連投稿済」)

当時は厳重な監視がなされていたに違いない・・ひょっとすると、睡蓮に乗って、くるくる回る蛙でさえも番人たちは注視したのかな・・・と・・・。

※1「未草」: 「睡蓮=スイレン=未草」
※2「土橋門」: 写真説明文の通り
※3「金沢東照宮」: 現尾崎神社(当初城内にあり、そのエリアは「御宮」とも

《2024.05.31撮影・06.01投稿》

 
 

【 五月川 友禅流し 彩と跳ね 】(さつきがわ ゆうぜんながし あやとはね)

 「金沢百万石祭り」の最終日(2日)、浅野川(市内東山)で「友禅流し」が6年ぶりに観られた。
  伝統伎を若手に指南(法被姿以外の着衣の方が指南役)されている場面に出会えたのは、とてもラッキーだったので即「パチリ!」ました。
 
  加賀友禅を清流(浅野川)に流す(糊や余分な染料を流し落とす)作業工程の一つで、様々な色合い反物が川面に流されている様子は・・・まるで昨夜の「祭りの夜踊り=市民踊り流し」で跳ね踊る踊り子の様子風にも見えました・・・・。
 なお、この作業は今日一日限りの風景だったようです。

※1「五月川」: 「さつきがわ=水の流れ加減(嵩高)がはっきりしない時期(5月~7月の季語)」
※2「友禅流し」: 加賀友禅の「流し」は、ここ浅野川で行なわれていた
※3「彩の跳ね」: 「(いろいろな)彩どりの反物が、地形や職人の力加減によって、時折自らが飛び跳ねているかのように動く様

《2024.06.02撮影・投稿》

【 帰依の道 手にもろこしの 青きかな 】(きえのみち てにもろこしの あおきかな)
 金沢市観音町にある「長谷山 観音院」さんで、毎年行われている恒例行事「四万六千日」(旧暦の7月9日(今年は8月12日)には、ここ(写真)観音町通りにある「東茶屋街休憩館=まいどさんが常駐)」前の道にはお参りされる多くの方々が往来されます。
 
 一年間自宅前に飾った「トウモロコシ」をお返しして新しく買い求め、また「玄関飾り」として掲げる習慣は、藩政期からある風物詩の一つです。
 このトウモロコシは、観音院さんでお供えされたもので、魔除けや家内安全、商売繁盛などにご利益があると伝わります。(購入時のトウモロコシは、まだ青々としていて瑞々しく見た目より重く立派です)

 以前、当日の午前十時過ぎにお参りしたところ、既に売り切れてしまっていたことがあり、次の年からは事前予約をすることにしています。
 今年は「山の日の振替休日(月)」にあたることから、早めのお参りが安心かと思います。
 なお、この日にお参りすると、四万六千日(126年)毎日お参りしたと同じ功徳が得られるとのこと、本堂内の御参拝や御開帳があります。

※1「帰依」: 「帰依=南無=仏を信じ、その教えに従うこと。」
※2「青きかな」: たった一日、教えを頂いたとしても、人もトウモロコシもまだまだ「青い=熟していない=修行が不足している」の意
※3「功徳」: 善根を積むと報いられる福徳など、現世・来世に幸福がもたらされる善行=ご利益のこと。
※4「もろこし」: 「唐もろこし=とうもろこし=玉蜀黍」中実の数と同じ数の「ひげ」がある。
※5「旧暦の7月9日」: 観音様の功徳日、浅草浅草寺では「7月9日?10日?」?
※6「参考」: 写真右下に写る「じゃが芋」にも似た実は「カラスウリの実」で、初夏から夏の頃の若い芽は、湯がいて「和え物や炒め物」として食することが出来るとか・・・。

《2024.06.02撮影・06.03投稿》




 

6月4日(火)から「その9」に移ります

6月4日(火)から「その9」に移ります