〈今日の一枚と一句〉「その22」(2024.12.24~)」

【 蹲や 除夜釜までの 眠りかな 】(つくばいや じょやがままでの ねむりかな)
金沢市内の町家庭園に欠かせない「蹲(背の低い手水鉢=ちょうずばち)」があり、周りの木には「雪吊り」が施されており、お庭の冬支度の様子を見ることが出来ます。
 
 手水鉢は、神社にも備えてあるのを目にしますが、これを茶室前の露地に置いたものを「蹲」と言います。
 強風などで運ばれたのか、鉢の中には、枯れ葉や落松葉が浮かんでいました。

 茶事には季節によって会される時の習わしや、しきたりがあるのでしょうが、今の時期だと、さしずめ「除夜釜」かと・・・。

 茶道の「侘び寂び」を示すものとしての重要な役割もある「蹲」、晦日辺りまでには目を覚ます(綺麗な水に置き換わる)のでしょうか・・・。

※1「蹲」: つくばい(文中きさいのとおり)を備える宅には茶室があるのが一般的
※2「除夜釜」: 流派により異なるが、炉の炭に釜を被せて、初釜の初炭とするとか
※3「余談」: 「つくばい」とは手を洗い実を清める所作で、身を屈める仕草=這いつくばるから来たことばとか

《2024.12.24撮影・投稿》


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【 年も陽も 暮れてや空に 金の星 】(としもひも くれてやそらに きんのまほし)
今日の金沢は朝から穏やかに晴れた空模様・・・佳き一日でした。
 夕方、南西の空には久しぶりの夕焼けと「暮の明星」を併せて観ることが出来る「クリスマスプレゼント」が届きました。

 冬期間でも太平洋側では珍しくない夕暮れのシーン・・・日本海側のこの時期は、海に沈む夕陽を観る機会が少なく、今日はサンタさんからの贈り物?かとも・・・。

 ただ、この素晴らしい光景は、瞬時に消えてしまいます。たった数分間しかないシャッターチャンス!かとも・・・。

 今年もあと6日を残すだけとなった年の暮れ、来る年には災害もなく、能登半島地震被災地の復旧・復興がより着実に進むことができる一年であることを、心から祈りたいと思います。

※1「歳も陽も」: 一年も、年齢も(太陽も暮れていく様)
※2「金の星」: 明けの明星、暮の明星と言われる「金星」のこと

《2024.12.25撮影・投稿》


 
 

【 屏風文字 解せぬままとて 歳の暮れ 】(びようぶもじ げせぬままとて としのくれ)
 屏風に描かれた絵や文字などは、漢詩や歴史上の場面を描いたものがあったりしていて、理解するにはそれ相応の学識や経験が必要かと・・・奥深い趣があります。

 先月末に訪ねた京都・青蓮院の屏風に書かれていた墨文字・・・。
 「国宝とは何物ぞ・・・(中略)・・・・一隅を照らすこれ則ち国宝なり」と書かれています。

天台宗五門跡の一つである青蓮院の屏風、たぶんですが・・「国の宝とは何か、宝とは正しい道を求める心をもっている「人」こそ社会にとってなくてはならない国の宝である。決して立派な宝石のような物ではない」・・・・。とかなんとか・・。

 勝手な解釈かとも思って、あれこれアプリ検索や最近のAIアプリを駆使して調べましたが、「解からないことを解かろうとして調べると、もっと解からないことが増える」。と・・・・(たしかマーフィーの法則??)

 ま、何かと忙しい歳の暮れになって、自分自身が完全に腑に落ちなくとも、それで良いのではないかと考えることにしました(^^;。
 ちなみに、青蓮院を訪ねた際のあれこれは、先に投稿(12/10)済みです。

※1「屏風文字」: ここでは「屏風に筆文字で墨等で書かれたもの」の意
※2「解せないまま」: よく理解できぬまま、腑に落ちないままの意
※3「年の暮れ」: 年末=冬の季語

《2024.11月末・12.26投稿》


【 加賀の城 数の子飾り 初登城 】(かがのしろ かずのこかざり はつとじょう)
金沢城の「橋爪一の門」には毎年恒例となった(「元旦登城」の模様を描いた「加賀藩儀式風俗絵図」を参考にした)「しめ飾り」が、今日27日(金)に取り付けられました。

 「しめ飾りの名称」は、「数の子飾り=かずのこかざり)」と称し、長さ5.4mと大きく、藁(わら)づくりのもので、藩政時代の様式を再現したものとか・・・。

 制作者は、この道36年のしめ飾り職人の、出島 豊氏(羽咋郡志賀町在住)で、素材に石川県産材を使用するなどのこだわりをもつ。とか・・・。
 ちなみに、同氏は石川県農林水産部長が認定の「ふるさとの匠」としてご活躍されている。〘提供資料(令和6年12月24日)〙参照:「金沢城・兼六園管理事務(6.12.24)」〗とのこと。

 なお、金沢城・兼六園をご案内する「城と庭のボランティアガイド」は、明日28
日(土)が年内最終日となるとのことでした。

※1「加賀の城」: 加賀120万石の「金沢城」のこと
※2「橋爪一の門」: 「五十間長屋続門(枡形門)」の「一の門」
※3「数の子飾り」: しめ飾りの形態が「数の子」に似ているから?
※4「初登城」: 上級の武士の一部は元旦に登城するが、殿さまは近親者と過ごすことも多かった。との説もあります。

《2024.12.27撮影・投稿》



【 春支度 城石垣に 椿かな 】(はるじたく しろいしがきに つばきかな)
  これから晦日、大晦日を迎え、新らたな年、新春を迎えようとする風景があちこちに観られる金沢城、とりわけ「城石垣」には無縁のようにも思える季節物ですが、土橋門(金沢城の北西)辺りに「椿」の花がひとつ咲き、続けて咲きそうな蕾が沢山あります。この花が雪を被ると・・・・想像するまでもなく、また格別な景色として人の目を楽しませてくれることでしょう・・・。

 見た目にも「無骨」で、ごつごつしたイメージの「城石垣」、せめてもの心配りなのか、まず、「紅一点」(万緑叢中紅一点(ばんりょくそうちゅうこういってん)が咲いて風景に彩りを添えてくれた・・・そんな感じがしました。

 今日の金沢市内は、どこの路も混雑していて、目的地にたどり着くのに四苦八苦する一日でした。 年賀状を投函したことで、ここ数日に少し余裕が生まれた?・・?そんな年の暮れ・・・ゆっくりと穏やかな時間を楽しむことが出来ました。

※1「春支度」: 新年を迎える準備の意
※2「城石垣」: 城郭を成す堅牢な石垣の意
※3「椿」: 開花時期は品種により異なりますが、1月~5月が多いとか
※4「万緑叢中紅一点」: 広い草原や緑の葉の中に咲く一綸の赤い花(際立つ)また、男性ばかりの中に一人の女性が混ざる場面に用いる場合がある
※5「無骨」: 文中に記載のとおり

《2,024.12.28撮影・投稿》


 

 

【 鳴く犬が 急に治まり 虎落笛 】(なくいぬが きゅうにおさまり もがりぶえ)
 目まぐるしく変わる空模様・・・真っ黒な雲が現れてその後横殴りの雨が降り、直ぐに止んで、青空になりました。
 
 冬の概ね晴れた日に北方の山から吹き下ろす冷たい強風を「北颪=きたおろし」と言いますが、今日の風向きは、どちらかと言えば西(日本海側)の方からで、これには当たらないかとも・・・。

 積雪はありませんが、パラパラと霰が降ったり、時折強い突風の吹く一日となった金沢、新幹線で帰省する子や孫たちを迎える人や車で駅周辺は、かなり混雑している様子が地域ニュースで流れていました。

 家人が留守なのか、何かを知らせようとしているのか、はたまた何か気に食わぬことがあるのか・・・・わんわんと泣き続けているどこかの飼い犬、「ひゅーひゅー」と笛の様な音を出す「虎落笛=もがりぶえ」に驚いたのか?急に泣き止みました。

 電線が風に煽られて「ビュンビュン」と音を出す様子とは少し違うような・・・。
 ま、犬が怖がったのか驚いたのか・・・いずれにしてもこの後、鳴く声がとまりました。

※1「虎落笛」: 「虎落」とは、竹柵や竹垣のことで、これに強烈な風が当たると笛のように音を立てる様(冬の季語)
※2「北颪」: 文中記載のとおり

《2024.12.29撮影・投稿》



 

 

【 一先ずは 庭木の花で 晦日かな 】(ひとまずは にわきのはなで みそかかな)
毎年反省することですが、年内に済ませたいことが多くて・・・。
 買い物に出かけることができず、新年を迎える準備も儘ならぬまま過ぎた今日一日、一夜飾りはよろしくないとかなんとかで、一先ず庭木にあるものを工夫しながらの生け花、バランスや色合いを無視して剣山に・・・。

 昨年の元旦に体験した「能登半島地震」で、少し高めの花器に生けた花や水が、全て座敷の畳の上に倒れてしまいました・・・。

 反省から、今年は背の低い花器に生けようと予定していたところですが、花木をもう一本、いや二本ほど足したいな~と思案しているところですが、大晦日まで残すところ6時間ほどになりました・・・。
 
 ちなみに年賀状には「おだやかな一年となりますように」の叛と「謹んで新年のご挨拶を申し上げます」の叛の二パターンを印刷・発送しました。
 今回は可能な限り「おめでたい」詞は使わないようにとの思いでデザインしました。

 2024年も残すところあと1日、明日大晦日は、少し早めに起きて諸準備が整い次第、銭湯にでも浸かってゆっくりとしながら、新たな年を迎えたいと思います。

※1「一先ず」: 「取り急ぎ」「とりあえず」の意
※2「庭木の花」: 自宅の庭に咲いている花木の意
※3「晦日」: 「大晦日」の一日前、30日のこと

《2024.12.30撮影・投稿》



 明日は

【 立身と 願う月日も 去年今年 】(りっしんと ねがうつきひも こぞことし)
早いもので、令和六年も残すところ六時間余り・・・。あっという間に新しい年、令和七年が明けます。

 今年1月1日の「能登半島地震」に続いて「豪雨災害」あまりにもよくないことが多かった辰年、来る巳年は、ぜひとも復旧・復興がどんどん進んで、世の中全体に良いことが多き年でありますように・・と祈るばかりです。

 このHPを立ち上げたのは、今年の1月15日、発災からまだまだボランティアとして動けるような状態ではない道路状況などもあって、やきもきしながらも、何かできることがないかと探しつつ、早速全国からの暖かいご支援を頂きました。このことに対するお礼と、引き続き更なる応援方についてお願したいとの思いで急遽作成したものです。

 毎日更新しながら、ここまで350枚を超える写真と、俳句(一句)を投稿してきました。
 このHPを訪ねて頂いた多くの方からの励ましや心温かい応援メッセージを沢山頂戴しました。この場を借りて心からお礼申し上げます。ありがとうございました。

 年明けから継続投稿してまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
 皆様にとって最良の1年となりますようにお祈りします。

※1「立身」: 社会的に高い地位に就く事(立身出世)、律令制の初位(しょい)に就くことですが、ここでは、少しひねって「立=たつ=辰」「身=み=巳」=「辰年から巳年」へ移り成功することの意味としての掛詞としました・・(笑い)
※2「去年今年」: 「こぞことし=一夜にして去年から今年に変わり新年となること」に対して感慨を込めた言葉
※3「写真」: 昨年1月に沖縄で買い求めたシーサー(邪気や悪霊を遠ざけ家庭や住宅を守護する守り神と信じられている)、新年を迎える我が家に飾りました

《2024.12.31撮影投稿》


 
 

 

【 年の礼 無事を祈りて 賀状かな 】(としのれい ぶじをいのりて がじょうかな)
 穏やかに「初日の出」を拝むことが出来た金沢市内の新年、昨年は「能登半島地震」発災で、ゆっくりとした時間を過ごすことが出来ませんでした・・・・・。

 今年差し出した年賀状には、出来るだけ「めでたい」という文言を避けて、ご挨拶状としました。
 
 被災された方には、なかなか難しいかも知れませんが、ゆっくりと過ごせる正月であり、また、今年が穏やかな一年となりますようにと神社に詣で、お祈りしてまいりました。


※1「年の礼」: 「新年の祝辞を述べるために、親戚・知人・近隣を訪問すること
※2「賀状」: 「年賀状」の意

《2025.01.01撮影・投稿》


 

 

【 今朝の夢 阿蘇の山から 昇り龍 今宵願えば 富士かもしれぬ 】(けさのゆめ あそのやまから のぼりりゅう こよいねがえば ふじかもしれぬ)
 新年を迎えてしばらくは「初」を付ける事始め・行事も多くありますが、去年の1月、その年初めての旅(「初旅」又は「旅始め」とも表現)が、沖縄~台湾への旅でした。

 この空路上で九州地方を通過する際に、晴れていれば「阿蘇山」を上空から眺めることが出来ます。
 辰年であったからか、噴煙の上る情景が「昇龍」にも見えてきたことを覚えています。

 今朝の明け方目覚めた時に、夢の中に(なぜかしら)この光景が出てきたことから、さっそく写真を探して投稿することにしました。
 
 「初夢」は、今夜2日から3日にかけて見る夢、一年の吉兆を占う上で、「一富士、二鷹、三茄子」が上位3位とか・・・。これには諸説あって定かではありませんが、一説には「徳川家康公にゆかりのある駿河国の名物、高いものなどを用いた」(富士山はもちろん最高級の鷹、味が評判で好物の茄子など)とか。
 ちなみに、4位以降は、扇、煙草、座頭・・・と続くという説もありますが・・・。

 他の説も沢山あるので、美味しい料理やお酒、TVやYouTube、レンタルビデオなどの映像視聴、うたた寝などで鈍った頭を活性化するために調べてみてはいかがでしょうかね。そうすることで「一つのキーワード」となった「富士山」が絡んだ「初夢」が見れるかも(^^;

 今回は「短歌風」にて失礼しました。

※1「阿蘇の山」: 阿蘇山(活火山=最高峰の高岳=1593m弱)
※2「昇り龍」: 由来は「健やかな成長と大願成就」(登竜門を見事に通過した鯉が変化し龍神となった説)

《2024.01月撮影・2025.01.02投稿》
 
 
 

【 動もせば 三ヶ日目は 旭かな 】(ややもせば さんがにちめは あさひかな)
元旦の朝を迎えてから早いもので、もう三日目の午後、例年には珍しく金沢でも毎日朝日を拝むことが出来ました。

 元旦の朝日は「初日の出」などと表現されて、友人から「〇〇の初日の出」などと綺麗な写真やコメントが送られてきますが、二日、三日と過ぎると・・・いつもの朝日(旭)となるのでしょうか、元旦の日の出よりも綺麗に撮影することが出来たとしても、(もう価値がなくなってしまうのか?)話題には上がりませんね。

 ふと気付けば、年が明けてもう三日も経ってしまいました。
 例年なら明日が「仕事始め」となるわけですが、今年は6日の月曜日、昨年末からの長期休暇を利用して海外旅行や、帰省先からのUターンがもう始まっているとも・・・。

 ところで、「朝日」と「旭」・・・読み方は同じですが、少し異なるようです。
 違いについての解説方も、出版物等によっても異なる部分はありますが、自分として納得しているのが、
 「朝日」=日本語で言う「朝の太陽」、「旭」=英語圏で言う「朝の太陽」、日本で「朝日」は古代から存在していた言葉。
 「旭」は比較的新しく中国から導入された言葉で、「太陽が昇る時に見られる赤い光景」や「国旗や社章などに使用される」ことが多いという説です。

 いずれにしても、強や雨雲や雪雲による降雨雪が予報されることの多い年末年始の天気予報の中、この時期に積雪もなくおだやかな三ヶ日を過ごすことが出来ました。

※1「動もせば」: 「ややもすると」「ややもすれば」「ともすれば」などの後は「○○になる」とつづく
※2「三ヶ日」: 正月初めの三日間
※3「朝日と旭」: 解説の内容やその解釈に諸説あります

《2025.01.03撮影・投稿》

 

 
 

【 今日は西 明日は東や 茶屋が春 】(きょうはにし あすはひがしや ちゃやがはる)
その昔、三茶屋街(四茶屋街の時期もある)の正月には大勢の人が訪れ(正月独特の風習・風物が風俗絵に描かれているのをみると)かなりの賑わいを見せていたのであろうな~と・・・・・想像が膨らみます。

  今朝8時過ぎに西茶屋界隈を散歩すると、青空が拡がる天候にもかかわらず、まだ観光客と出会うこともなく、とても静かな風景でした。

 一軒の茶屋では、門松が屋内に引き込まれており、「正月飾り」の隣には「迎春」と書かれた、お茶屋からめでたい文やお知らせ文が、格子戸に貼られていました。

 元日からもう四日が過ぎた金沢市内、今日土曜日がUターンのピークとか。
 お土産を買い求めた後、それぞれの自宅に帰るのであろうかと・・・。

 さてさて、明日(日)が過ぎると、6日(月)が初仕事となる人も多いかと思います。
多くの職場では、仕事始めに当たり、トップが社員の前で「年頭の挨拶」などを語るセレモニーもあるのでしょうね。

※1「西」「東」: 「西茶屋」、「東茶屋」の意
※2「茶屋が春」: 茶屋街の正月の意
※3「正月飾り」: 「それぞれの家」を訪れるという神様をお迎えする際のお飾り 等

《2025.01.04撮影・投稿》
 
 

 

 

【 読始 書斎棚から 五日かな 】(よみはじめ しょさいだなから いつかかな)
正月の数日間で読む本は、軽めのものが良いと考え、新たに購入した本を読み始める前に、毎日のルーティンとなっているPC電源を入れ、メンテナンスや入力作業の操作をしているうちに、調べたいことが出てきて、関連本を本棚から引っ張り出してあれこれと・・・。

 調べものを進めると更にわからないことが増えて、ジャンルの異なった専門書の類を取り出して・・・・。
 その内、机上のあちこちに積み上がってしまい、これはいかんと本棚に収めると、直ぐにまた取り出すことに・・・ならば、もう少し棚に戻すのをやめておこうと考えていると、読破予定の本がどんどん下に埋もれていき、気が付けばもう五日も経ってしまった・・・という情けないお話です。

 「解からないことをマニュアルで探すと解からないことが更に増える」というのが世の常、最近進化したAIに質問するも、的を得た答えはまだまだの感がある。

 最近特に使わなくなったのは「〇〇辞典」の類、スマホでもPCでも一瞬にして知りたいことが判明する時代・・・・。
 しかし、少し複雑な操作方法や関数・計算式の扱い方などを調べようとすると、前述の「解からないことを・・・・増える」となる。
 今日は邪念を払い、何としても読破したいと考えているが・・・・。

※1「読始」: 「読初=よみぞめ」「読書始め」とも言う、新年に初めて本を読むこと
※2「五日かな」: 「正月は五日も過ぎてしまった」の意

《2025.01.05撮影・投稿》

 

 

 

【 七草の 粥は明日かえ 六日年 】(ななくさの かゆはあすかえ むいかどし)
今日が仕事始めとなる職場も多かったと思いますが、「七日正月」と呼ばれる節目が七日の日であれば、今日は六日なので、さしずめ大晦日を迎える・・・・昼過ぎの市内を散策しました。

 明日七日を過ぎると、元日から続いた大正月の行事も一段落して、日常生活に戻るとか・・・・。
 七日には、松が片付けられる(「松の内」が終わる)ことから、「松がとれる」となって、この日までを「松の内」と表現する言動もあるところ。

 「六日年越し」で「七日正月」は、「大晦日」から「元日」と同じ?・・・。
 物の本によると、(確たる証拠はないが)神様と人間が、「正月を取り分けた」とありました。
 つまり、(先に神様を迎える行事が行われ)神様のための年越しが終わって、ようやく人間のための正月がやってくる・・・と言うわけですね(~~;

代表的な城下町金沢の古民家、小雨の中、静かな七日正月を迎えようとしています。

※1「七草がゆ」: 六日に準備して七日の朝に食する
※2「六日年」: 文中に記載のとおり

《2025.01.06撮影・投稿》


【 初売りや 所々に 赤と金 】(はつうりや ところどころに あかときん)
商業施設の売り場は、元旦や2日に「初売り」という恒例のイベントが開催されていました。
  売れ残ったのか、売り物ではないのか、金色の長靴(雪靴?ブーツ??)が一番上に飾られ、今日7日になってもそのまま展示されていたので、少し気になりました。

クリスマスから年末年始と多くの人出があり、少し前までは「コロナ禍」と言われ、展示されている商品に触れる行為も許しがたいという風潮・・・でありましたが、時折マスク姿の人はちらほらで、そんな時代があったかのように・・・・・。

 金沢市内にある大型商業施設のデコレーション、そろそろ変えたらよいかと思われる展示コーナーがあり、その中でも、金色の長ぐつ・・・。「寒の入り」を過ぎて積雪のない金沢市内、平年なら、買いそびれた雪かき用の「スコップ」や「ママさんダンプ=大量の雪を運ぶ道具」、「長靴=雪靴=ブーツ?」などが売れて出荷待ちになることも多い中、この売り場では関連商品の売れてる気配が全くなく、立ち止まったり値札を確かめたりする人の姿も少なくて・・・・。

 少なくとも、寒が明けるまでの間、また、梅や桜が開花するまでの北陸は、せめて「赤」や「金」の色合いの中、少しゆっくり、のんびりとした冬を過ごす楽しみがあるのかな・・・・。

※1「初売り」: 新たな年の初めに物を売りだすこと=「福袋」などと銘打ってお得感のある袋が人気
※2「赤と金」: 赤や金色は、めでたい色合いのイメージがあることから、クリスマスや正月に似合う色とか
※3「長靴」: 雨靴や雪靴=普通の靴より寸法の長い靴の意
※4「寒の入り」: 今年は1月5日~「立春=2月3日」までの間を「寒」という

《2025.01.07撮影・投稿》