〈今日の一枚と一句〉「その17(2024.10.04~10.19)」

【 卯辰山 忍びも憂い 秋出水 】(うたつやま しのびもうれい あきでみず)
 金沢の向山(むかいやま)とも称される「卯辰山」の山麓に位置する寺院群は、53の寺社で構成されたエリアです。

 ここは「心の道」と名付けられた寺院群をつなぐ散策路(約2.6km)があり、これから紅葉の季節に向けて訪れる人が多くなる「観光スポット」の一つです。
 
 「蓮昌寺=日蓮宗 普香山=ふこうざん れんじょうじ」は、前田利常の生母「寿福院」の帰依所であった。また、「秋之坊=芭蕉の弟子」や「多羅尾家=甲賀五十三家=忍者」のお墓があります。

 「多羅尾家」(檀家)は、利常の正室:珠姫(天徳院)が江戸からお輿入れの際、将軍家から警固を命ぜられた。(家康の「伊賀越え」を導いた功績等により後に旗本となる。)

 この「卯辰山山麓寺院群」には、歴史上名のある方のお墓も多いが、「能登半島地震」による墓地の崩落や損壊、傾いたお墓も数多いと聞く・・・。
 復旧には相当時間が掛かる中にあって、昨日から続く「豪雨」「洪水」に関する注意報が気になる石川県の降雨には、「多羅尾家=忍び」も、きっと憂いていることでしょう・・・。

※1「卯辰山」: 金沢城の東南東に位置する山(卯=東、辰巳=南東方向)であることから名付けられた山とか・・(諸説あり)
※2「忍び」: 忍術の使い手、「忍者」と言う呼び方は昭和になってから、それまでは「忍び=しのび」と呼ばれたが、地方によって呼び方が多数存在する。
※3「多羅尾家」: 文中の他、以前の投稿文参照
※4「秋出水」: 秋におきる集中豪雨や洪水、出水のこと
※5「写真の画」: 一枚目は「折り紙の手裏剣」(長町休憩館と西茶屋資料館に常駐するボランティアガイドの「まいどさん」手作りの折り紙、二枚目は「忍者武器ミュージアム」(西茶屋街)のオリジナルグッズ(缶バッチ)ちなみに、手裏剣は「投げる」とは言わずに「打つ」と言うとか。

《2024.10.04撮影・投稿》

〘お願い〙
【2024.10.05日投稿分から順にご覧いただくには、ここを「CLICK」又は「タップ」してください】


 
 

【 梔子の 眩しき白や 稲雀 】(くちなしの まぶしきしろや いなすずめ)
 加賀エリアに住む友人宅を訪問した際、玄関先に見事なまでに白く輝く「クチナシの花」が咲いていました。
 手入れが行き届いた玄関周り、特にハーブ種を主とした草花が植えられていて、いつも魅力的・ハイセンスなガーデニングテクニックに魅せられます。
 
 この花の咲く時期は、7月と9月(気温の高低度合いに左右される)頃、二回花芽を分化して、翌年の6月頃に開花します。
 したがって、花は盛夏を挟んで二度楽しむことが出来ます。

 写真撮影は10月2日(火)でしたが、この花の「輝く白さ」がとても見事で、思わず「パチリ!」ました。

 数メートル先には稲の刈り取りが終わった田があって、雀達が「落ち穂拾い」よろしく集まってのランチ?(食事)風景にも出会うことができ、小さな秋を感じるのどかな午後のひとときでした。

※1「梔子」:「くちなし(の )花」は果実が熟しても実を開かないことからの銘々とか
※2「花言葉」: 「喜びを運ぶ」「洗練」「優雅」のほか「私は幸せ者」等多数あり
※3「稲雀」: 秋の稲田(稲が実る頃や刈り取り後)に群れる雀

《2024.10.02撮影・10.05投稿》



 

【 爽籟や 彼方此方に 祭り笛 】(そうらいや あちらこちらに まつりぶえ)
 朝から曇りがちの空模様だったのに、午前中つかの間の晴れ、一瞬青空が広がった城下町金沢城近辺・・・。

 この時期には、市内300を超える神社の秋のお祭り(例祭、大祭、中祭、小祭)が各所で執り行われていて、大きな神社では、本殿、拝殿等から祝詞や太鼓、笛の音が聴こえてきます。

 昔から、「季節には、それぞれ違った音がある」と言われていますが、秋はさしずめ「祭礼」に係る音のあれこれなのかと・・・。
 秋は空気が乾き、澄むことから、遠くの音も特に良く届くのかな~とも・・・。

 タイミングが良いと、伝統の加賀獅子の演舞奉納シーンを観ることが出来ます。
 秋季礼(大)祭は、10月の三連休(12日~14日)の頃、ピークを迎えるのかな?

※1「爽籟」:「そうらい=秋風の爽やかな響き」
※2「彼方此方」:「あちこち」「此方彼方」の意
※3「祭り笛」: 「雅楽の笛」や「獅子舞の演舞」の傍で囃す笛 (や太鼓)の意

《2024.10.06撮影・投稿》
 
 

 
 

 

【 秋の翳 花托ひとつの 和みかな 】(あきのかげ かたくひとつの なごみかな)
 どんより曇った天気の中、突然大粒の雨が降ってきて・・・。午後からは、なかなか止まない雨となった一日でした。

 金沢城の北西に位置する「旧第六旅団司令部」(明治31年築)前に植林の「イヌマキ」が、「種」の緑と「花托」の赤が絶妙なコントラストを魅せていました。
 
 写真の「種と花托」は「維管束」という軸でつながれていて、直ぐには外れませんが、落ちている状態をみると、赤い部分(花托)が見当たらず、緑色や濃い紫に変色した粒が残っていました。おそらく鳥たちが食したものと思われます。

 鬱陶しい空模様の中、「赤い達磨」さんが緑の座布団に座している様にも見えて、思わず「クスリ」と・・・心の和む瞬間でした。

※1「秋の翳」: 「秋蔭=秋陰り」とも
※2「花托」: 「果托=果庄」とも呼ぶ「実」とは異なる。ちなみにこの花托が紫色に熟したら食べることが出来るが、緑の種子は有毒で食べれません。
※3「イヌマキ」: 「犬槇=いぬまき」は「真木=槇」に対して劣るものとして名が付いたとされるが、「対朽性と・耐水性」に強く、白アリの害にも強いことから、沖縄の首里城の城成木材として多く使われてきた。

《2024.10.07撮影・投稿》


 

【 誰ぞ彼 微かに香る 木犀花 】(だれぞかれ かすかにかおる もくせいか)
 洛陽の時間がだんだん早くなって、17時を過ぎると、対面から歩いてくる人の顔の見分けがつきにくいほどになりました・・・。

 西の空には夕焼け、丸い電球仕様の街燈が点き始めると、囲いのガラスを透して沈みゆく太陽か、満月の様にも見えてきました・・・。

 切り絵のように浮かび上がるシルエット、樹木の葉も少しずつ落ち始め、短い期間の予感がする「秋」のあれこれを精一杯楽しみたいと思います。

※1「誰ぞ彼」: 「だれぞかれ」→「たそがれ=黄昏(時)」「黄昏」は当て字とか ちなみに、明け方の頃も見にくいことから「彼は誰ぞ(かわだれぞ)」→「彼は誰(時)」→「かわたれ」と言うとのこと
※2「木犀花」: 「金木犀、銀木犀」の花言葉は「謙遜」「真実」「陶酔」など多数ある 季語は秋
※3「撮影場所」: 金沢城の大手掘脇の遊歩道から黒門(西)に向って

《2024.10.09撮影・投稿》
 

【 秋雲や 羊の群れに 猪目かな 】(あきぐもや ひつじのむれに いのめかな)
 よく晴れた秋の空には、「イワシ雲」や「羊雲」が現れ、次々と形を変えて流れて行きます。
 昨日の午後、金沢ひがし茶屋街の空には、先に「イワシ雲」が現れたが、反対側の空に「ひつじ雲」が出現、それを追いかけるかのように「ハート型」の「猪目型」の雲が追いかけていきました。

 子羊みたいな可愛い雲が連続して流れた後に、この「ハート」が現れたので、珍しいので「パチリ!」ました。

 「猪目」は、古来から使われてきた図柄で、「ハート」を逆さにした形がこれに当たります。(まさしく写真の形)
 「ゐのめ」と書かれた書物もありますが「猪の目」・・・一度ゆっくりイノシシの目を見てみたいものです(^^;

※1「羊の群れ」: 「羊雲」のこと(秋の季語)
※2「猪目」: 文中と以前投稿欄参照

《2024.10.09撮影・10.10投稿》


【 秋来ぬや 幾年ならむ 館かな 】(あききぬや いくとせならむ やかたかな)
 金沢市内尾張町に、長年の歴史を刻む「旧田上家住宅・旧田上医院」(1932・1931年築)が今もモダンな姿を残しています。
 
 他にもレトロ建築と称される建物は、市内に沢山ありますが、この建物を訪ねるための観光パンフレットや現地へのアクセス方法、この場所への案内・関連する記事が少なくて、たまたま「ぶらぶら歩いていて何気なく見つけた」「とても歴史のある建物だからもう少し観光スポットとして広報すべき」とか、観光客や市民からの意見も聞かれるところです。

 先日訪れた時も歩いている人がいなくて、この建物を紹介する「立て札」などはなく、ネット検索により建物の詳細を知った次第です。

 建物の施工依頼主は、ドイツから帰国した日本人の方で、当時としてはモダン建築の最先端であったのだろうと・・・・。
 現在は、金沢市の「指定保存建築物」となっています。

 季節は「秋」、この建物は幾年月の時を刻み、時には戦争などの争いにも耐えて今日に至ったのかと・・・・。
 今年元旦の「能登半島地震」、金沢の震度5強にも耐えた姿を見ると、感慨深いものがあります。

※1「「秋来ぬや」: 「秋が来た」の意
※2「幾年ならむ」: 「何年(経っているのか・・・)だろうか、・・・だろう」の意
※3「指定保存建築物」: 「(金沢市指定)指定した住宅や店舗などの歴史的建造物」

《2024.10.10撮影・10.11投稿》
 
 

【難漢詩 腕組む夜空 星月夜 】(なんかんし うでくむよぞら ほしづきよ)
 旅館の壁に、難しい書体の漢詩?が掲げられていました。
 2メートル位の大きなもので、崩し漢字のいくつかは、たぶん・・・だろうな~と読めてはくるものの、全体を通しての意味や読み方は、全くわかりません。

 もやもやとした気持ちで、備え付けの草履を履き、中庭に出た時、小さな池に写る光の数々・・・。
 見上げると、空いっぱいに星が輝いていて、三日月に近い上弦の月も見ることが出来ました。

 何かを深く考えている時や、判らないことの「解」を探すとき、気が付けば「腕組み」をしていることが多い「癖」があります。
 この時も「腕組み」をしながら外に出て、「星の輝き」(幻想的で神秘的な輝き)の綺麗さに驚き、先ほどからの「もやもや感」がどこか「清々しい気持ち」に・・・
・・・・。


※1「難漢詩」: 「難しいと感じる(崩された)文字で書かれた詩=漢詩」
※2「腕組む」: 「考え事をしている時の仕草」の意
※3「星月夜」: 秋の空は空気が澄んでいて昼も夜も宙が広がるが、特に月が新月の時には星が良く見える(秋の季語) 〈参考〉ゴッホの有名な絵画のタイトルにも同名のものがある

《2024.10.10撮影・10.12投稿》

【 地震なぞ 負けてたまるか 秋太鼓 】(じしんなぞ まけてたまるか あきだいこ)
 秋の三連休中日、市内のあちこちにイベントが開かれていて、観光客や市民を楽しませてくれました。

 香林坊交差点付近から、リズミカルな太鼓の響きが聴こえてきたので行ってみると、「志賀天友太鼓」という「のぼり」の下、沢山の打ち手?が奏でる和太鼓の演奏が披露されていました。

 「能登半島地震」で震度7を記録した「志賀町」、復旧復興に向けて「負けてたまるか!!」の心意気、パワーが感じられた和太鼓のセッションでした。

 また、演奏スタッフ同士の掛け合いと、終始笑顔の演奏スタイルがとても素敵で印象的でした。 
 時折観客から「頑張れ~~!」の声援も飛ぶ中、かなり長い時間の演奏・・・しばし聞き惚れ、一種独特の世界に入り込んだかのような錯覚を覚える素晴らしい演奏でした。。

※1「地震」: 「2024.01.01能登半島地震」
※2「志賀太鼓」: 正式には「志賀天友太鼓」と称し、YouTubeなどでも拝聴等可能

《2024.10.13撮影・投稿・10.14一部訂正済》

 

【 陽と月を 一目で拝む 秋扇 】(ひとつきを ひとめでおがむ あきおおぎ)
 秋とは言えまだまだ陽射しの強い日中、昨日は25度を超え、長袖シャツを着けたスタイルでは暑く、思わずカバンの中から取り出した扇子を片手に・・・・・見上げれば南の空には月が出でて「パチリ!」ました。(場所=長町休憩館から南東の方角)

 また、今月中旬から下旬にかけて、日没後の西の空には「紫金山(ツチンシャン)・アトラス彗星」が肉眼でも観れるとのことです。晴れた日の夕刻から西の空に目を凝らしてみたいと、今からワクワクしているところです。

 なお、この彗星は太陽の周りを回っており、目撃できるのは今回が最後のチャンスとか。ぜひ発見して自分の目でしっかりと観てみたいものです。

※1「陽と月」: 太陽と月の意(なお「陽月」は10月の異称
※2「秋扇」: 秋になると使われなくなり、つい忘れられてしまう扇のこと
※3「彗星」:太陽の周りを回る太陽系の仲間(小惑星は形態の違い)太陽に近ずくと「尾」が形成されて、尾を引いた「ほうき星」とも言われる

《2024.10.13撮影・10.14投稿》

 

【 長屋門 柿とる竿の 見え隠れ 】(ながやもん かきとるさおの みえかくれ)
長町武家屋敷の内庭には、松や南天など観て楽しむ木々や草花の他、その季節に食することが出来る果物や野菜なども(積極的に?)植えられてい(る)たとか・・・。

 今日も秋の優しい陽射の中、吹く風の心地よさが感じられた一日でした。
 最近の日常の風景・・・国内外の観光客が多数往来する人気スポットの「武家屋敷跡」界隈を散歩していると、塀の内側から長い竹の竿が、右左に動いて、すっと消えて、またふらふらと上っては消える・・・静かな内に何度も繰り返えされる動きをしばらく眺めていました。

 棒状の先端の形から、「柿」を折り取る仕掛けを施した「柿とり竿?」だと判りました。
 甘柿なのか渋柿なのか・・・。秋は収穫の時、どのように食するかを想像しながら界隈の日常散歩を楽しみました。「犬も歩けば」なんとやら・・・・家の中にいて、出かけなけれは淡々として過ぎていく時間、どうせなら清々しい空気を吸いながらの「yamasanのぶらり散歩」、また新しい発見に出会うことを期待して・・・・。

※1「長屋門」: 江戸時代の「門形式のひとつ」現在も残る貴重な門とのこと(写真)
※2「柿とる竿」: 現代の「高枝切り」とか「高枝鋏み」のような便利な器具の無い時代、竹の先端に切れ目を入れた後、細い枝などで拡げて、柿の枝ごとを回し切るための仕掛け
※3「見え隠れ」: 高い位置にある柿は、剪むことが難しく肩や腕が疲れる作業、その竿が右左上下に動く様や、伸び縮みする様子の意

《2024.10.15撮影・投稿》

【 木漏れ日や 山門野辺に 秋の草 】(こもれびや さんもんのべに あきのくさ)
金沢市が主催する「歴史遺産深訪月間2024・小立野地区寺院群深訪」に参加してきました。
 このコースは「金沢市埋蔵文化財センターが主催」し、「うめばちの会」のボランティア会員がご案内するもので、定員30人の申し込み枠は、受付開始からその数に達するまで瞬く間に埋まっ(締め切られ)たという、毎年実施される人気企画です。
 
 写真の「天徳院」が集合場所で、締め切り時間の小一時間前には、既に何組かの参加者がいて驚いきました。

 コースは、天徳院⇒経王寺⇒椿原神社⇒馬坂不動⇒法円寺(解散)を周る2時間ほど(能登半島地震の影響や企画したお寺さんの法事などにより当初予定の寺数を減した)でしたが、急勾配の坂道もあって、日ごろの運動不足の解消を兼ね、爽やかで清々しい空気を吸いながら、心地よい汗を流すことが出来ました。

 「天徳院」の山門は、建立当時からの姿で現存する門、当初四万坪(現在は一万坪)もあったという広大な敷地を有しています。
 ついつい「門」に目が行きがちですが、「木漏れ日」が当たって、ゆらゆら揺れる(スポットライトの様な)陽射しが届いて・・・初めて知る「秋の草花の名」も多く、ありました。

※1「木漏れ日」:木立の隙間から漏れる光景、円い形や三日月形等、種々ある
※2「秋の草」: 沢山の草花の種類が観られる秋、その数千種とか・・
※3「天徳院」: 先に投稿の欄参照
※4「歴史遺産深訪月間」: 金沢市が毎年この時期に開催するイベントで、その数は30コースを超える。
※5「その他」: あまりにも威厳のある門、普通は「門」に目が行きがちですが、ふと目を落とすと、名も知れない草花が辺り一面に沢山咲き誇っている・・。常識的な見方をちょっと変えてみると、別のモノが見えてくるの意

《2024.10.14撮影・10.16投稿》

 

【 神棚の 換えて水玉 朝月夜 】(かみだなの かえてみずたま あさづくよ)
 久しぶりに早く目が醒めたので、神棚の「水玉」の水を換えていると、西の空が明るくかつ夕日と見間違えるくらい赤く明るい大きな月が輝いていました。
 あまり見ることがなかった景色に出会い、驚きと感動で「パチリ!」ました。
 
 今日は満月、2024年の「満月」の中では、最も地球から近いことから最も大きく見える「スーパームーン」と呼ばれるとのこと。
晩酌時間帯からの楽しみが、また一つ増えました(^^;

※1「水玉」: 神棚にお供えの「水」を入れる容器 ちなみに、水は朝一番の水(人が料理支度などに使用する前の水)を供えます
※2「朝月夜」: 「あさづくよ=あさづきよ」とは、明け方まで残っている月のこと
※3「撮影」: 今日朝5時頃の西の空、三脚固定でスマホ(シャッタースピードを抑えて露出補正適用)で撮影した

《2024.10.17撮影・投稿》







 
 
 

 

【 懐かしき 城下見下ろす 木通かな 】(なつかしき じょうかみおろす あけびかな)
 ご高齢のご夫婦に道を尋ねられたので、途中までご案内することとしました。
 道々に話された内容では、かれこれ50年ほど前に「金沢市内」にお住みになっていて、久方ぶりに金沢に来られたとのこと。

 市内の道路事情はあまり変化がないものの、建物がすっかり変わっていて、勘違いや思い込みもあり、あちこちで迷ってしまう・・・と・・。

 途中ふと何かを想い出されて、進路を変えることになりました。
 「国立金沢病院=現金沢医療センター」が新築された時に屋上からお城を眺め、素晴らしい景色だったと記憶に残っているとのことで、私もご一緒することに・・・。

 投稿の写真は、お城が見える金沢市内の今日・・・。
 JR金沢駅方向にビル群が広がっています。茶色の大きなビルの遠方には(見にくいですが)角度を変えると「石川県庁」を望むことが出来ます。

 ご夫婦が何枚もの写真を撮影された後に、お別れすることにしました・・・。
 帰り際、ふと「木通=あけび」を見付けましたが、色合いからすると、食するにはまだ少し早いように思えました。  今日も「好日」、秋の一日でした。

※1「国立金沢病院」: 昭和12年「金沢陸軍病院」、昭和20年に旧厚生省に移管されて「国立金沢病院」その後、現「金沢医療センター」となる
※2「木通」: 「あけび=山姫、山女」とも(花言葉=「才能」「唯一の恋」など、季語は秋

《2024.10.18撮影・投稿》
 
 


 

【 綱引きや 味方一匹 蜻蛉かな 】(つなひきや みかたいっぴき とんぼかな)
近々、町内会が主催する運動会があるのか、10人ほどの世話役とおぼしき人達が、用具の点検作業に忙しそうでした。
 しばらく見ていると、綱引きに使用する「綱」の耐加重強度・安全性を確認するためなのか、二手に分かれての試し引き?が始まり、双方にかなりの力が入ります。

 どこから現れたのか、一匹のトンボ・・・綱引きに参加したくなったのか、はたまたどちらか片方への加勢応援なのか・・・。
近くに咲く「タンポポ」も楽しそうに揺れていました。

 「綱」が左右に動き、かつ、大勢の人が手にする綱の上にもかかわらず、平然ととまり(よくみると)力を込めて手前に引くような仕草にも見えます。

 昨日の出来事ですが、今日は荒れた天気・・・・運動会が明日の日曜日だと晴れの予報・・・またトンボの助太刀シーンが撮れたら・・と・・・。

※「蜻蛉」: 「トンボ」(秋の季語)

《2024.10.18撮影・10.19投稿》


 

 

10月20日(日)から「その18」に移ります